ハイ・イールド債の資金流出加速、1000億円超流出―2015年12月推計資金流出入

 モーニングスターの独自推計によると、国内追加型株式投信(ETF除く)は2015年12月に6131億円の純資金流入と、3カ月ぶりの高水準を記録し、流入基調が続いている。こうした中、逆に資金流出が目立つのがハイ・イールド債券ファンドだ。モーニングスターカテゴリー別に見ると、純資金流出額上位は第1位が「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジなし)」で1112億円となった。同カテゴリーが1000億円以上の純資金流出額を記録するのは1年1カ月ぶり。2015年12月は、米国籍のオープンエンドファンド「サード・アベニュー・フォーカスト・クレジット・ファンド」の清算発表を受けてハイ・イールド債券の信用不安が高まったほか、エネルギーセクターの構成比率が高いハイ・イールド債券ファンドを中心に原油安の影響が改めて懸念されたことも、ハイ・イールド債券ファンドからの資金流出を促したとみられる。

<テーマ型ファンドが資金流入けん引、米利上げも「国際REIT型」根強い人気>

 一方、大分類別での流入額上位は、第1位が「国内株式型」で2743億円、第2位は「国際REIT型」で1772億円、第3位は「国際株式型」で1394億円だった。上位となった「国内株式型」や「国際株式型」では政策関連やロボット関連などテーマ型ファンドが資金流入をけん引。「国内株式型」では日銀が発表した量的金融緩和の補完措置への失望売りなどから日経平均株価が同月に3.61%下落するなか、逆張りの資金流入も目立った。海外ではFRB(米連邦準備制度理事会)が9年半ぶりに利上げに踏み切ったものの、今後の利上げペースは緩やかになるとの見方から、依然として相対的に利回りが高い「国際REIT型」は人気が根強い。

 個別ファンドの純資金流入額上位は第1位が「グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年)」<2015083101>で1040億円、第2位が「フィデリティ・USリートB(H無)」<2003120902>で598億円、第3位が同月の新設ファンド「産業競争力強化ファンド」<201512180C>で587億円となっている。
提供:モーニングスター社
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