IT技術革新を幅広に取り込む長期成長ファンド、三菱UFJ国際投信「iシフト」の魅力(上)

 三菱UFJ国際投信が設定・運用する「グローバル・スマート・イノベーション・オープン(愛称:iシフト)」(年1回決算型)/(年2回決算型)の販売会社に、2016年1月25日から三菱東京UFJ銀行が加わった。15年12月16日の設定で、当初は三菱UFJモルガン・スタンレー証券が単独で販社を務めてきたが、銀行チャネルが加わったことによって、より幅広い投資家から注目されることになる。同ファンドの商品企画を担当した商品開発部開発グループチーフマネジャーの伊豫田敏朗氏と、同グループアシスタントマネジャーの丹治絢子氏に、商品開発の背景について聞いた。

 ――「iシフト」のコンセプトは、「IoT(モノのインターネット)」「AI(人工知能)」「クラウド」などスマート・イノベーションに関連する日本を含む世界の企業に投資するということですが、このタイミングで「iシフト」の投資コンセプトが生まれた理由は?

 伊豫田氏 1995年に「Windows95」が爆発的なヒット商品となり、パソコンやインターネットが一般に普及してから20年が経過し、PCのネットワークや関連インフラが整備され、IT(情報技術)を使った新しい産業が、どんどん生まれてくるタイミングを迎えているのだと思います。

 今でこそ「IoT」というと、インターネットと家電商品などをつなげることで生まれる新しいサービスのことだと分かりますが、5年前には考えもされなかった概念です。このように、まったく新しい産業が生まれ、どんどん成長し続けることから、第4次産業革命とも言われる時代になりました。世界各国の政府でもIT産業を中核に新しい産業が生まれる動きに注目しており、ドイツの「インダストリー4.0」に代表されるように産業振興策が各国で進められています。

 イノベーション(技術革新)という観点では、まさに今こそが、ITを中核とするイノベーションが長期的な投資テーマとして注目を集めるタイミングなのだと思います。

 丹治氏 現在、投信市場ではロボット産業をテーマにしたファンドが人気を集めていますが、「スマート・イノベーション」は、「ロボット」も投資テーマの一つとしており、「IoT」「クラウド」「フィンテック(金融のIT化)」「eコマース」など、幅広い投資テーマを取り込みます。新たに生まれる成長産業を含め、ITを中核に幅広く高成長企業を選別・投資していくというのがこの商品のコンセプトです。

 この分野は日々革新的な技術が生まれる移り変わりの激しい分野です。この分野において何らか特定の投資テーマに集中投資するのではなく、その時々に注目されている「イノベーションを買いに行く」という意味では、他ファンドと投資テーマが異なるでしょう。
 IT産業の成長率は年平均6.9%(2015−20年)の成長が見込まれ、これは同時期の世界経済の成長率3−4%を凌駕(りょうが)します。また、クラウド・コンピューティングは年平均35.4%(2014−18年)、AIは年率43.8%(2015−20年)と今後高い成長が見込まれています。このように個別テーマを選別した場合には、世界の経済成長率を大幅に上回る成長を享受でき、高い運用成績が実現できるのではないかと思います。

 ――ファンドの実質的な運用は米国のT.ロウ・プライス・アソシエイツ・インクが行うことになっています。T.ロウ・プライス社を選んだ理由は?

 丹治氏 T.ロウ・プライス社が、イノベーションを選別する目利き力が高く、当ファンドの商品コンセプトに合う運用チームを有していると考えたからです。

 同社は運用資産残高が約95兆円(15年6月末時点)に達する世界有数の大手運用会社です。世界各国に充実した調査体制を有しており、現地訪問など実直な調査に基づいたボトムアップリサーチ能力が高いと評価しています。

 「iシフト」が未公開株には投資しないこと、また、同一発行体への投資を純資産総額の10%以下に抑えるなどの投資制限を設けている点においては異なりますが、銘柄選定の考え方やプロセスなどは同じ「グローバル・テクノロジー・エクイティー・コンポジット」は、2000年10月から2015年9月末までの約15年間の運用実績(米ドル建て)で、「世界情報技術株式指数」+7%に対し、+148%と運用成績を残しています。この運用成績は同種ファンドのなかでもトップに近いものであり、競合他社を凌駕するものです。充実した調査体制に基づき、長期に良好な運用実績を有するチームが運用を行いますので、「iシフト」のパフォーマンスもご期待頂けるものと考えています。

 (下)につづく
提供:モーニングスター社
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