IT技術革新を幅広に取り込む長期成長ファンド、三菱UFJ国際投信「iシフト」の魅力(下)

 三菱UFJ国際投信が設定・運用する「グローバル・スマート・イノベーション・オープン(愛称:iシフト)」(年1回決算型)/(年2回決算型)の商品企画を担当した商品開発部開発グループチーフマネジャーの伊豫田敏朗氏と、同グループアシスタントマネジャーの丹治絢子氏に、商品開発の背景について聞いた。

 ――ファンドの実質的な運用は米国のT.ロウ・プライス・アソシエイツ・インクが行うことになっています。T.ロウ・プライス社を選んだ理由は?

 T.ロウ・プライス社の運用力については、米モーニングスターのファンド評価において、上位格付けの4つ星や5つ星に評価されるファンドが評価対象ファンドの64.9%に達し、これは業界平均の32.5%を大幅に上回っています。(15年3月時点)同社の運用力が客観的にも高く評価されていることがご確認頂けると思います。

 ――「iシフト」は15年12月の設定ですが、16年の年初からの世界的な株安の影響を受けて、基準価額が9000円を割り込む場面がありました。今後の成長期待に影響はありませんか?

 伊豫田氏 16年の年初は、世界的にリスク回避の動きとなりました。株価の下落に加えて、円高にもなったため、米国株をはじめとした海外株に幅広く投資している「iシフト」の基準価額は下落しました。ただ、今回の株安によって「iシフト」が注目するスマート・イノベーションの成長期待が失われたとは考えていません。マーケットが落ち着きを取り戻し、冷静になった時には、イノベーションを生み出すような成長力の高い企業から選別されて上がっていくだろうと考えています。

 T.ロウ・プライス社の「グローバル・テクノロジー・エクイティー・コンポジット」は、過去15年間の年次実績で「世界情報技術株式指数」のパフォーマンスを下回ったのは2回しかありません。15年のうち13年は指数を上回る運用成績を残し、結果的に+148%という圧倒的な成績を残しました。短期的に市場が下落して不安に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、この中・長期な運用力は何ら変わるものではありません。そこにご期待いただきたいと思います。

 丹治氏 T.ロウ・プライス社の運用を追っていくと、単なるグロース株運用というのでは表現しきれない部分があります。割高な銘柄を売って、割安になった銘柄を積極的に買い進むというバリュー運用的な投資行動を大胆に取り入れています。運用チームでは、移り変わりの激しいテクノロジーのセクターにおいて、新しい技術を持った銘柄を迅速に組み入れていくことと同じく、陳腐化していく企業を速やかに外していくことが、パフォーマンス向上のためには極めて重要と考えています。

 そのため、ファンドの組み入れ上位10銘柄の入れ替わりも時に起こりますが、この運用チームの醍醐味と思っていただきたいと思います。また、スタートアップ段階にある割と規模が小さな企業の見極めにも優れており、過去、上場直後にピックアップして投資した銘柄が、数年で3倍にも5倍にも値上がりした事例もありました。このように大型銘柄も中小型銘柄も高い運用力を発揮してきたことが長期に良好なパフォーマンスにつながっているようです。

 ――今後の取り組みは?

 伊豫田氏 今回、「スマート・イノベーション」という長期的に高い成長が見込まれるテーマをご提示できたと自負していますが、投資テーマとしては包括される産業分野が広いために、ファンドの投資先がイメージしにくいというご指摘をいただいています。このようなご指摘にお応えするため、動画なども活用しながら、より分かりやすい情報のご提供に努めていきたいと思っています。運用実績を積み上げるなかで、運用状況のご報告など情報提供を通じて、息長く育てていきたいと思っています。

 丹治氏 15年12月に行われた米国の利上げは、世界的な金融緩和による流動性相場が終了に向かう合図になったと思います。これまでは、カネ余りで世界にあふれていた資金が株式市場に向かって、米国株式全般が値上がりするという環境でしたが、これからは業績や企業内容によって利益成長が見込まれる企業が選別される傾向が強まると思います。

 これから先は、銘柄の選定能力や運用会社の運用力が問われる市場です。そのような業績相場も含めて、過去において他を圧倒するパフォーマンスを残してきたのが当ファンドの運用チームです。

 値動きが大きい分野に投資を行いますが、長期で保有いただきたいという思いを込めた投資テーマの設定や運用チームの選別をさせていただきました。このファンドには、多くのお客さまに共感いただき、長期にわたって愛されるファンドになって欲しいと思っています。
提供:モーニングスター社
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