4つ星、3つ星に資金が集中、運用効率性抜群の3資産分散投資ファンドなどに注目

 国内公募追加型株式投信(確定拠出年金およびファンドラップ専用、ETF等除く)のうち、2016年1月(以下、同月)末時点でモーニングスターがレーティング対象としているファンドは2686本(全ファンド中63%)、純資産総額では41兆円(同81%)となった。同月の純資金流出入額(推計値)では5つ星が270億円、4つ星は1525億円、3つ星は1599億円の流入超となる一方、2つ星以下は合計で589億円の流出超過となり、3つ星と4つ星に資金が集中した。レーティング対象ファンドのうち、同月末時点における純資産額が10億円以上、かつ前月末とカテゴリーが同一のファンドは1704本で、そのうちレーティング上昇は129本、低下は109本、新規付与は10本となった。

 レーティングが上昇した129本のうち、5つ星となったのは23本。そのうち、「ドイチェ・グローバルREIT(米ドル)(毎月)」<2009121804>は、世界各国のREIT(不動産投資信託)を主要投資対象とするアクティブファンド。商業施設やオフィスのみならず医療施設やホテルなど様々な不動産を投資対象としている。通貨選択型で、円、米ドルの為替変動に影響を受ける。過去5年間のトータルリターンはモーニングスターカテゴリー「国際REIT・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」に属する33本中第4位と中期的に高いパフォーマンスを示している。

 同じく、新たに5つ星を獲得した「しんきん3資産ファンド(毎月決算型)」<2005032302>は、国内株式と外国債券、国内REITへ3分の1ずつを組み入れて分散投資するアクティブファンドである。国内株式は配当利回りが市場の平均を上回っている銘柄を、外国債券は欧米の信用力の高い国債など、REITは配当利回りの高いものを中心にポートフォリオを構築している。過去10年間のトータルリターンがモーニングスターカテゴリー「バランス」に属する53本中第3位、シャープレシオは第1位とリターン、運用効率ともに極めて優れている。

 新規付与は10本で、3つ星が2本。そのうち「アジアREIT・リサーチ・オープン(毎月)」<2013013105>は、シンガポールと香港の取引所に上場しているREITを主要投資対象とするアクティブファンドである。商業施設の組入比率を高く維持しつつ物流・産業用施設やオフィスなどにも幅広く投資を行っているREITを対象とする。過去3年間のリスク(標準偏差)はモーニングスターカテゴリー「国際REIT・特定地域(為替ヘッジなし)」平均を下回っており、リスクを抑えた運用が特徴となっている。
提供:モーニングスター社
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