マイナス金利時代に安定運用ニーズにいかに応えるか? 運用各社に聞く(下)

 日銀が民間金融機関から受け入れている当座預金の一部に手数料を課す「マイナス金利政策」が2月16日に実施されて1カ月が経過した。安定的な運用成果を求める投資家は、どのような視点で商品を選べば良いのだろう? 運用会社の商品企画担当者にヒアリングした。

 (上)からつづく

 しんきんアセットマネジメント投信の運用企画部長の井出昭洋氏は、「しんきん世界アロケーションファンド」(愛称:しんきんラップ(安定型)<2013102512>/(積極型)<2016021602>)(評価なし:設定後3年未満)がひとつの方法になると語る。「『しんきんラップ(安定型)/(積極型)』は国内外の株式・債券・リートという6資産に分散投資するファンドでありながら、リスクオン局面では、いわゆるリスクパリティの考え方に基づいてリスクが高まってきた資産の組み入れ比率を落として、リスク水準を一定水準に抑えるという運用を行います。市場のリスクが高まる局面では国内債券で運用するディフェンシブな運用を行います。さらに、『安定型』はリスクオフの環境では、運用を国内短期金融資産に切り替えてリスクを回避します。

 現状は、ほとんどの資産を国内債券で運用するポートフォリオにしています。投資判断を運用会社に任せていただく商品ですが、金融市場のリスクに着目して運用する商品として、投資の入り口としてもご活用いただけると思います」という。

 岡三アセットマネジメントのシニアファンドマネージャーである大久保公隆氏は、「日本国債の利回りがマイナスに沈む中で、プラスの利回りを求めるのであれば、ひとつはクレジットのリスクをとって社債などで運用する方法があります。外貨建ての社債は為替リスクが加わりますが、国内社債プラスαのリターンが期待できます。もう一つは、株式のリスクを取って配当利回りを重視した運用です。『日本好配当リバランスオープン』<2005032301>(★★★★、評価基準日=2月29日)は、日経500種平均株価採用銘柄を予想配当利回りの高い順にランキングした上位70銘柄に、おおむね等金額投資して運用していますが、価格変動が抑えられた運用成績になっています。

 また、連続して増配を続けている企業の株式に着目した“連続増配シリーズ”を展開しています。日本<2015122801>(評価なし)、米国<2013092605>(評価なし)、欧州<2013112904>(評価なし)、先進国<2014021805>(評価なし)、新興国<201206290A>(★★★、評価基準日=2月29日)という5つのカテゴリーで、連続増配を行っている企業の中から成長性が高いと判断される企業に投資するファンドです」と語った。
提供:モーニングスター社
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