「たわらノーロード」、「plus」を追加したDIAMの狙い(上)
DIAMアセットマネジメントが取り組むネット専用のインデックスファンドシリーズ「たわらノーロード」に3月31日、クオンツ運用の考え方を取り入れた「たわらノーロードplus」を追加設定した。インデックスよりも高い投資効率(リスク調整後リターン)をめざすクオンツ・アクティブの新シリーズだ。2015年12月7日に「日経225」に連動するインデックスファンドを設定して以来、積極的に商品拡充を進める「たわらノーロード」シリーズについて、DIAMアセットマネジメントの情報サービスグループ シニアマネジャーの荒川真帆氏に聞いた。
――「たわらノーロード」シリーズは、業界最低水準の信託報酬、シンプルで分かりやすいノーロード(購入時手数料無料)のインデックスファンドとして昨年12月にスタート。すでに、国内および先進国の株式、債券、リートと新興国株式のインデックスファンドをそろえた。ネットチャネルを主要な販売窓口に位置づけた低コストのインデックスシリーズは、投信業界で互いにサービス内容を競っている状況だ。その中に新たに参入した意図は?
投資信託のインターネットチャネルでの販売が拡大しています。いまでは地方銀行にもネット販売が広がり、地方銀行の投信ネット販売比率は20−30%になっているという調査結果もあります。この傾向は、今後も一段と拡大していくと考えられます。
また、NISA(少額投資非課税制度)の浸透などによって、投信利用者のすそ野が広がっています。投資が初めての方、まだ慣れていない方が活用するツールとしてインデックスファンドは、もっと利用が広がると思います。そして、長期運用を考える投資家の方々の間で広がっている低コストの商品ニーズを考え合わせれば、低コストのインデックスファンドを提供するということは運用会社の社会的な使命であると考えました。
まして、インデックスファンドの運用は、年金運用において16兆円を超える国内最大級の運用受託会社として多くの経験と実績を積んでいます。インデックスファンドのマザーファンドにはすでに数千億円の純資産総額のものも多くあります。このマザーファンドを活用すれば、低コストで商品提供することも可能です。
「業界最低水準の手数料」という分かりやすいメッセージを発信することにはこだわりました。「たわらノーロード」を皆さんに広くご利用いただきたいと考えています。
――「たわらノーロード」の信託報酬は、国内債券が0.15%(税抜き、以下同じ)、国内リートは0.30%、先進国株式は0.225%、先進国債券は0.20%、先進国リートは0.35%、そして、3月14日に設定した新興国株式は0.495%と、ほとんどの資産クラスで業界最低になっている。また、国内株式も0.195%で業界平均を大きく下回り、業界最低水準で設定されている。この低コストでも商品としての品質を維持できるのは、年金運用でも活用されているマザーファンドの存在があってのことということか。
「国内債券パッシブ・ファンド・マザーファンド」は、2002年12月に設定し、運用期間は13年、純資産総額が約4200億円になります。このマザーファンドを買い付けるベビーファンド数は70本です。先進国債券のマザーファンドも13年の運用実績があり、純資産総額は約2900億円で62本のベビーファンドを抱えています。「たわらノーロード」もベビーファンドのひとつです。
新興国株式は2008年2月の設定で運用期間が8年とやや短いのですが、新興国株式に投資するインデッスクファンドとしては国内最大級の約350億円を運用しています。
これらマザーファンドは当社がこれまで長年育ててきた財産といえる存在ですが、このマザーファンドがあるからこそ、当社のインデックスファンドは、インデックスとの連動性が高いなど品質を保つことができると言えます。
――新たに設定した「たわらノーロードplus」は、アクティブファンドだ。従来の「たわらノーロード」シリーズがシンプルなインデックスファンドだったことと、大きく商品性が異なる。新シリーズを投入する意図は?
昨年12月に「たわらノーロード」を立ち上げて以来、販売会社と対話を続けていますが、そこでよくいただく話は、他にないユニークな商品がほしいというお話でした。インデックスファンドは、各社の品ぞろえに大きな変化がありません。ここに、「DIAMらしさ」が明確に打ち出せる商品群があれば、「たわらノーロード」のブランド価値を高めることができると考えました。
(下)へつづく
提供:モーニングスター社
――「たわらノーロード」シリーズは、業界最低水準の信託報酬、シンプルで分かりやすいノーロード(購入時手数料無料)のインデックスファンドとして昨年12月にスタート。すでに、国内および先進国の株式、債券、リートと新興国株式のインデックスファンドをそろえた。ネットチャネルを主要な販売窓口に位置づけた低コストのインデックスシリーズは、投信業界で互いにサービス内容を競っている状況だ。その中に新たに参入した意図は?
投資信託のインターネットチャネルでの販売が拡大しています。いまでは地方銀行にもネット販売が広がり、地方銀行の投信ネット販売比率は20−30%になっているという調査結果もあります。この傾向は、今後も一段と拡大していくと考えられます。
また、NISA(少額投資非課税制度)の浸透などによって、投信利用者のすそ野が広がっています。投資が初めての方、まだ慣れていない方が活用するツールとしてインデックスファンドは、もっと利用が広がると思います。そして、長期運用を考える投資家の方々の間で広がっている低コストの商品ニーズを考え合わせれば、低コストのインデックスファンドを提供するということは運用会社の社会的な使命であると考えました。
まして、インデックスファンドの運用は、年金運用において16兆円を超える国内最大級の運用受託会社として多くの経験と実績を積んでいます。インデックスファンドのマザーファンドにはすでに数千億円の純資産総額のものも多くあります。このマザーファンドを活用すれば、低コストで商品提供することも可能です。
「業界最低水準の手数料」という分かりやすいメッセージを発信することにはこだわりました。「たわらノーロード」を皆さんに広くご利用いただきたいと考えています。
――「たわらノーロード」の信託報酬は、国内債券が0.15%(税抜き、以下同じ)、国内リートは0.30%、先進国株式は0.225%、先進国債券は0.20%、先進国リートは0.35%、そして、3月14日に設定した新興国株式は0.495%と、ほとんどの資産クラスで業界最低になっている。また、国内株式も0.195%で業界平均を大きく下回り、業界最低水準で設定されている。この低コストでも商品としての品質を維持できるのは、年金運用でも活用されているマザーファンドの存在があってのことということか。
「国内債券パッシブ・ファンド・マザーファンド」は、2002年12月に設定し、運用期間は13年、純資産総額が約4200億円になります。このマザーファンドを買い付けるベビーファンド数は70本です。先進国債券のマザーファンドも13年の運用実績があり、純資産総額は約2900億円で62本のベビーファンドを抱えています。「たわらノーロード」もベビーファンドのひとつです。
新興国株式は2008年2月の設定で運用期間が8年とやや短いのですが、新興国株式に投資するインデッスクファンドとしては国内最大級の約350億円を運用しています。
これらマザーファンドは当社がこれまで長年育ててきた財産といえる存在ですが、このマザーファンドがあるからこそ、当社のインデックスファンドは、インデックスとの連動性が高いなど品質を保つことができると言えます。
――新たに設定した「たわらノーロードplus」は、アクティブファンドだ。従来の「たわらノーロード」シリーズがシンプルなインデックスファンドだったことと、大きく商品性が異なる。新シリーズを投入する意図は?
昨年12月に「たわらノーロード」を立ち上げて以来、販売会社と対話を続けていますが、そこでよくいただく話は、他にないユニークな商品がほしいというお話でした。インデックスファンドは、各社の品ぞろえに大きな変化がありません。ここに、「DIAMらしさ」が明確に打ち出せる商品群があれば、「たわらノーロード」のブランド価値を高めることができると考えました。
(下)へつづく
提供:モーニングスター社