株式型ファンド全体では流出超過も、「フィンテック」などテーマ型には資金流入―4月推計資金流出入

<全体では1800億円の純資金流入、17カ月連続の流入超過>

 モーニングスターの独自推計によると、国内追加型株式投信(ETF除く)は2016年4月に1800億円の純資金流入と、17カ月連続の流入超過となった。モーニングスター大分類別(「評価対象外」は除く)で見ると、純資金流入額の第1位は「国際REIT型」で2311億円、第2位は「バランス型」で464億円であった。また、「国内REIT型」は、新発10年物国債利回りが一時過去最低に並ぶマイナス0.135%まで低下したことで高利回り資産としてのREITの魅力がいっそう意識されたこともあり、3カ月ぶりに流入超過に転じた。個別ファンドの純資金流入額上位には国内外のREIT型ファンドが目立った。

 全ファンドの中で第1位が「フィデリティ・USリートB(H無)」<2003120902>で751億円、第2位は「新光 US−REITオープン」<2004093002>で554億円、第4位は「ラサール・グローバルREIT(毎月分配型)」<2004032603>で317億円となった。第5位と第14位には通貨選択型ではあるものの、「国内REIT型」の「東京海上 J−REIT(通貨選択型)豪ドル(毎月)<201011260F>/円(毎月)<201011260D>」がそれぞれランクインした。

<株式型ファンドは流出超過に転じるも、設定から1年未満のテーマ型には資金流入>

 4月は世界的に株価が伸び悩むなか、「国内株式型」は505億円の純資金流出と、5カ月ぶりの流出超過となったほか、「国際株式型」は326億円の純資金流出と、2年4カ月ぶりの流出超過となり、株式型ファンド全体で流出超過となった。そうしたなかでも「ロボティクス」や「フィンテック(金融のIT化)」など話題を集めるテーマ型ファンドへの資金流入はおう盛で、個別ファンドの純資金流入額では、「国際株式型」のなかで第1位が「グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年)」<2015083101>、第2位は「ロボット・テクノロジー関連株F−ロボテック−」<2015120701>となるなど、昨年設定されたロボティクス関連ファンドの人気に衰えは見られない。

 また、「国内株式型」の中でも第2位は2016年4月設定の「ロボ・ジャパン(円投資型)」<2016040105>であった。同じく4月設定の「ダイワ 世界フィンテック関連株F(限追/償還)」<2016041901>は、カテゴリー付与対象外の限定追加型ファンドではあるものの、全ファンドの中で第3位に入った。

 一方、大分類別の純資金流出額の第1位は「国際債券型」の893億円と、10カ月連続の流出超過となった。なかでもモーニングスターカテゴリー別では「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジなし)」が303億円の純資金流出と、12カ月連続の流出超過となったほか、「国際債券・エマージング・複数国(為替ヘッジなし)」は117億円の純資金流出と、27カ月連続の流出超過となった。第2位、第3位はそれぞれ前述の「国内株式型」と「国際株式型」であった。
提供:モーニングスター社
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