野村アセットマネジメントはインデックスファンドシリーズ「Ｆｕｎｄｓ−ｉ（ファンズアイ）」のサポートツールとしてロボ・アドバイザー「Ｆｕｎｄｓ　Ｒｏｂｏ」の提供を４月２８日から開始した。これまでは「投信アシスト」として「投資スタイル診断」「ポートフォリオ分析」「金融電卓」「将来シミュレーション」「実績データ」という５つのサポートツールを提供してきた。「投資家との対話を通じて、『何を買えばよいのかわからない』というジレンマにストレートに応える機能が重要」（野村アセットマネジメント　投資信託営業企画部部長　青木雅代氏）として、「投信アシスト」の中から「投資スタイル分析」の機能を中心に切り出し、必要な情報を付加した新サービスが「Ｆｕｎｄｓ　Ｒｏｂｏ」だ。

　「Ｆｕｎｄｓ　Ｒｏｂｏ」は、５つの質問に答えるだけで、その人の投資スタイルや目的にふさわしいモデルポートフォリオを提示するサービス。国内外の株式、債券、ＲＥＩＴなどのインデックス（指数）を使って投資スタイルに合ったポートフォリオを示す。

　「Ｆｕｎｄｓ　Ｒｏｂｏ」のポートフォリオ提案の特徴は、提示されたポートフォリオから、「為替」「株式」「ＲＥＩＴ」のリスクを除く選択も可能なことで、結果的に２１パターンの組み合わせから選択される。これまで提供されてきたロボ・アドバイザーは４−１０程度の組み合わせパターンの中から選択・提示していることと比較すると、よりきめ細かなニーズに対応できる。

　また、提示されたポートフォリオによる過去の実績データは、２００６年８月から約１０年間のデータで表示が可能。「過去５年」「過去３年」など期間を区切った表示もでき、中・長期の運用ニーズに対応している。そして、投資スタイルに合ったポートフォリオについては、投資期間に応じて、「リターン（年率）」「リスク（年率）」に加え、年間最大下落時の下落率を表示。さらに、組み入れた資産クラスごとの年間リターンについて、最大上昇時、最大下落時、平均値を表示する。また、「Ｆｕｎｄｓ　Ｒｏｂｏ」が提案するポートフォリオの「リスク（年率）」「リターン（年率）」の数値を、「投信アシスト」の「金融電卓」や「将来シミュレーション」で使うことで、具体的な目標金額や投資期間を想定した計画づくりにも応用できる。

　「『Ｆｕｎｄｓ　Ｒｏｂｏ』をまず使っていただくことで、自分に合ったポートフォリオを使った分散投資を始めやすくなったと思います。そして、投資を始めるだけではなく、より計画的に将来に備えたい方には、『投信アシスト』で、より具体的な運用計画ができ、将来に向けた資産形成のイメージを持っていただきやすくなると思います」（青木氏）としている。

　ファンズアイの販売会社には、各社ごとにカスタマイズした専用サイトを用意しているが、その専用サイトで４月２８日から「Ｆｕｎｄｓ　Ｒｏｂｏ」の利用が始まった。開始１週間で約２０００件のアクセスがあり、「従来の『投信アシスト』と比べ大幅に利用率が高まった」（青木氏）と強い手応えを感じたという。

　ファンズアイシリーズは、２０１５年は３回に分けて関連コンテンツの導入を行った。７−８月には女性の資産形成層を対象にした投資デビューを後押しするコンテンツを提供した。この間には、ファンズアイ専用サイト来訪者が８％伸び、また、専用サイトの女性占有率を４％向上させた。

　続いて、１５年１２月−１６年１月には、投資中−上級のネット投資家に支持率が高いインデックス投資アドバイザー、カン・チュンド氏がやさしくインデックス投資について解説する動画をアップした。そして、１６年２−３月には、アニメ動画を使った「３分でわかるインデックスファンド」シリーズを公開することによって、投資初心者を対象にしたプロモーションを実施した。

　青木氏は、「『ファンズアイ』シリーズは、中・長期にわたって活用していただける商品群と位置づけています。積み立て投資など、コツコツと長期の投資を継続した結果、大きな資産を形成していただくことが目的なので、専用サイトで新コンテンツや情報を継続的に提供し続けます。シリーズ残高は、昨年度は倍増して６００億円を超える規模に成長しましたが、インデックスファンドの潜在需要は依然として大きいと考えています。お客さまとの対話を重視し、必要な情報を追加していきます」と語っている。
提供：モーニングスター社