フィンテック開発チームの女性中心に作ったロボアドバイザーサービス、カブドットコム証券FUND ME
カブドットコム証券は16年5月31日、投資信託のロボットアドバイスサービスアプリ「FUND ME」をリリースした。スマートフォン上で簡単な質問に答えるだけで、わずか30秒で、年齢・性別、投資経験などを踏まえたリスク許容度に応じたポートフォリオを提示するサービス。このアプリの開発の狙いと機能について、カブドットコム証券の営業推進部の松永亜弓氏に聞いた。
――ロボアドバイザーアプリ「FUND ME」は、女性スタッフが開発チームの中心だったそうですが、開発のきっかけは?
当社は16年1月にFintech領域における先端研究・事業開発を行う社内プロジェクトチームとして「kabu.com Fintech−Lab」を立ち上げ、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のイノベーション・ラボや米国シリコンバレー駐在チームと連携し、フィンテック(金融のIT化)関連ツールの開発や情報発信を進めています。
この活動の中で、ロボ・アドバイスツールの開発に取り組みました。ツールを作るにあたり、30−40代の女性に振り向いてもらいたいという点は強く意識しました。当社の口座数は16年3月に100万口座を超えましたが、利用者の男女比は7対3と女性比率が低く、まだまだ女性にご利用いただけると考えています。
投資信託はすでにノーロードファンドを中心に約850ファンドを品ぞろえし、毎月500円以上1円単位で積立できる「プレミアム積立」の対象ファンド数813(うちノーロード458ファンド)という内容に充実しました。どのような投資ニーズにも対応できるとは思いますが、お客さまの声を聞かせていただくと、「何を買えばよいのかわからない」という声が一番強いです。
そこで、ファンド選択をナビゲートするツールを作りたいと思いました。スマホ版を先に開発したのも、より幅広い方々に使っていただきたいという思いからです。ロボアドバイザーの登場の根本的な背景には、従来の人的アドバイスでリーチできなかったユーザー層まで専門的な投資アドバイスをスケールさせる取り組みとして理解しています。
当社の「FUND ME」も対面証券のように、営業員が証券会社として売りたい投資信託を優先的に提案するのではなく、あくまでアプリのユーザーの質問への回答により、最適化されたプロファイリングで合理的にお客様のニーズにフィットするファンドを提示できることに最大のアドバンテージがあります。そのため、UI(ユーザーインターフェイス)の設計についてもユーザーの投資判断に極力ウエットな要素が入らずに判断できるようにしていくことを心掛けました。
――「FUND ME」には、投信評価を★で表現するスターレーティング情報(最高評価★★★★★−最低評価★)が採用され、ファンド情報はパフォーマンスや残高のランキングで並び替えができるなど、ファンドを選ぶ楽しさが感じられる。また、自分のリスク許容度を他人と比較できる「ポートフォリオマップ」がユニークだ。
「ポートフォリオマップ」は、お客さまの投資信託保有状況を、リスクメジャーと件数で、各性・年代別にヒートマップで表示し、お客さまのリスク許容度がどの程度か、視覚的にご確認いただけます。資産運用はプライベートな行為で、親しい仲でもなかなか自分の資産内容を明かして相談することができない方が多いかと思います。他人の投資内容が分かれば、安心できたり、自分のポジションを見直すきっかけになると思うのです。
この「ポートフォリオマップ」のような機能は、お客さまの投資行動を促し、または、考えを深めるきっかけ情報として、さまざまな活用方法があると思います。ビッグデータの研究が進めば、さまざまな情報を提供できるようになると思います。
――今後の機能追加は?
最初のリリースは、投資を始めるきっかけ提供を重視し、ポートフォリオ提案をスムーズに行うことを意識しました。今後は、注文機能との連携など、実際にツールを使って、継続的に投資を続けることをサポートする機能を充実させたいと考えています。
たとえば、当社の口座で保有されている株式や債券、外貨などの残高を考慮して、ポートフォリオ全体を再評価し、理想的に組み直す機能。あるいは、定期的に資産内容の変化を確認して、リバランスを行う機能など加えたい機能はあります。
当社の口座はすでに銀行口座との自動引き落としで決済する機能があり、毎月の指定日に積立設定等も行ないやすくなっていますので、「FUND ME」が注文・決済機能を備えることによって、お客さまの資産形成ツールとしての利便性はぐんと高まると思います。
提供:モーニングスター社
――ロボアドバイザーアプリ「FUND ME」は、女性スタッフが開発チームの中心だったそうですが、開発のきっかけは?
当社は16年1月にFintech領域における先端研究・事業開発を行う社内プロジェクトチームとして「kabu.com Fintech−Lab」を立ち上げ、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のイノベーション・ラボや米国シリコンバレー駐在チームと連携し、フィンテック(金融のIT化)関連ツールの開発や情報発信を進めています。
この活動の中で、ロボ・アドバイスツールの開発に取り組みました。ツールを作るにあたり、30−40代の女性に振り向いてもらいたいという点は強く意識しました。当社の口座数は16年3月に100万口座を超えましたが、利用者の男女比は7対3と女性比率が低く、まだまだ女性にご利用いただけると考えています。
投資信託はすでにノーロードファンドを中心に約850ファンドを品ぞろえし、毎月500円以上1円単位で積立できる「プレミアム積立」の対象ファンド数813(うちノーロード458ファンド)という内容に充実しました。どのような投資ニーズにも対応できるとは思いますが、お客さまの声を聞かせていただくと、「何を買えばよいのかわからない」という声が一番強いです。
そこで、ファンド選択をナビゲートするツールを作りたいと思いました。スマホ版を先に開発したのも、より幅広い方々に使っていただきたいという思いからです。ロボアドバイザーの登場の根本的な背景には、従来の人的アドバイスでリーチできなかったユーザー層まで専門的な投資アドバイスをスケールさせる取り組みとして理解しています。
当社の「FUND ME」も対面証券のように、営業員が証券会社として売りたい投資信託を優先的に提案するのではなく、あくまでアプリのユーザーの質問への回答により、最適化されたプロファイリングで合理的にお客様のニーズにフィットするファンドを提示できることに最大のアドバンテージがあります。そのため、UI(ユーザーインターフェイス)の設計についてもユーザーの投資判断に極力ウエットな要素が入らずに判断できるようにしていくことを心掛けました。
――「FUND ME」には、投信評価を★で表現するスターレーティング情報(最高評価★★★★★−最低評価★)が採用され、ファンド情報はパフォーマンスや残高のランキングで並び替えができるなど、ファンドを選ぶ楽しさが感じられる。また、自分のリスク許容度を他人と比較できる「ポートフォリオマップ」がユニークだ。
「ポートフォリオマップ」は、お客さまの投資信託保有状況を、リスクメジャーと件数で、各性・年代別にヒートマップで表示し、お客さまのリスク許容度がどの程度か、視覚的にご確認いただけます。資産運用はプライベートな行為で、親しい仲でもなかなか自分の資産内容を明かして相談することができない方が多いかと思います。他人の投資内容が分かれば、安心できたり、自分のポジションを見直すきっかけになると思うのです。
この「ポートフォリオマップ」のような機能は、お客さまの投資行動を促し、または、考えを深めるきっかけ情報として、さまざまな活用方法があると思います。ビッグデータの研究が進めば、さまざまな情報を提供できるようになると思います。
――今後の機能追加は?
最初のリリースは、投資を始めるきっかけ提供を重視し、ポートフォリオ提案をスムーズに行うことを意識しました。今後は、注文機能との連携など、実際にツールを使って、継続的に投資を続けることをサポートする機能を充実させたいと考えています。
たとえば、当社の口座で保有されている株式や債券、外貨などの残高を考慮して、ポートフォリオ全体を再評価し、理想的に組み直す機能。あるいは、定期的に資産内容の変化を確認して、リバランスを行う機能など加えたい機能はあります。
当社の口座はすでに銀行口座との自動引き落としで決済する機能があり、毎月の指定日に積立設定等も行ないやすくなっていますので、「FUND ME」が注文・決済機能を備えることによって、お客さまの資産形成ツールとしての利便性はぐんと高まると思います。
提供:モーニングスター社