マイナス金利時代に円建て安定利回りを追求=イーストスプリング・インベストメンツの「USAボンド」

 「イーストスプリング US投資適格債ファンド・為替ヘッジ付(毎月決算型)<2016051001>/(年2回決算型)<2016051002>」(愛称:USAボンド毎月/USAボンド)が5月10日に設定された。米国の投資適格社債を主な投資対象とし、対円で為替ヘッジを行って安定的な投資利回りをめざす。マイナス金利でヘッジ付き外債ファンドへの関心は高く、6月1日から岡三にいがた証券での取り扱いも始まった。同ファンドを運用するイーストスプリング・インベストメンツの商品部長 金井伸郎氏に、商品の特徴と魅力について聞いた。

 ――新ファンド「USAボンド」の設定の狙いは?

 マイナス金利政策によって、円資金の安定した運用対象として利回りが期待できる商品が極めて少なくなった。当社の運用優位性が発揮できる米ドル建て投資適格債券での運用を、円ヘッジで提供することで、円資金の運用先を求める投資家の方々の期待に応えたいと考えた。

 利回りだけに着目すると米国ハイ・イールド債券の利回りの高さにも目が行くが、ボラティリティ(価格変動率)が高く、誰もが投資できる資産クラスとはいい難い。「USAボンド」は、投資適格債券に投資することで、より安定した投資成果をめざし、多くの方々に投資していただけるファンドになっていると思う。

 為替ヘッジコストを勘案した外債利回りは16年4月末現在、米国国債が0.3%、先進国債で0.76%に対し、米国の投資適格債券は2.01%になる。当社グループの米国法人であるピーピーエム アメリカが運用する投資適格債券ファンド「USインベストメント・グレード・ボンド・ファンド クラスJJDM(円ヘッジあり)」(USIGボンド・ファンド)は2.38%だ。この利回りで優位性がある「USIGボンド・ファンド」を実質的な投資対象にし、信託報酬などの運用コストを極力抑えて提供するのが、新ファンドの「USAボンド」だ。

 ――「USIGボンド・ファンド」は米モーニングスター格付けでドル建て運用成績が★★★★★(最高格付け)と高い評価だが、優れた運用成績を残している理由は?

 「USIGボンド・ファンド」は、投資適格債券のうち、利回りが高いBBB格とA格の社債を中心に投資している。BBB格は投資適格債券の中では信用リスクが高いが、徹底したクレジット・リスク分析を行うことで、デフォルトの回避とスプレッド(利回り)の最大化をめざした運用を行っている。

 ピーピーエム アメリカの債券運用部門には、クレジット・リサーチに24名のアナリストが在籍している。調査チームの特徴は、投資適格債とハイ・イールド債の調査を同じチームで担当し、投資適格の最低ラインであるBBB格と境界線上にある銘柄群の調査を継続的に行っていることだ。利回りの点で魅力があるBBB格前後の銘柄を手厚くフォローすることによって、運用の競争優位につなげている。

 「USIGボンド・ファンド」は04年11月に運用を開始し、10年以上の運用実績がある。16年3月末で過去10年のトータルリターンは年率6.64%、過去5年で年率6.00%という結果で、いずれの期間においても米国投資適格債券の代表的なインデックスを上回る結果を残している。

 ――「USAボンド」の実質運用コストは税込み0.9804%で、同一カテゴリー(国際債券・北米、ヘッジ付)の実質コスト1.43%と比較して低い。一方、為替ヘッジについての考え方は?

 為替ヘッジコストは、円とヘッジ対象通貨の短期金利差分に、為替市場での需給に応じたコストが上乗せされる。ドルと円の間では、過去20年くらいの間に日米の短期金利差が7%程度まで開くこともあったが、現在は0.6%程度。ヘッジコストは1%程度で過去の水準と比較すると低い。一方、為替市場のボラティリティは、かつてないほど高く、安定的な運用を求める場合は、為替フルヘッジが望ましいと考えている。

 ――米国の金融政策は緩やかな利上げをめざしている。利上げの影響は?

 米国の利上げ見通しには、米国景気の堅調な推移が背景にあり、ファンドの主要な投資対象である投資適格社債にとっては発行企業の業績が改善し、歓迎できる環境といえる。利上げが投資適格債券に与える影響としては、利回りのベースとなる米国債利回りを上昇させると同時に、信用リスク等による国債との利回りの差(スプレッド)は縮小する方向に動くと考えられる。このため、投資適格社債は、利上げの影響がある程度相殺され、比較的安定した値動きになるのではないか。

 「USAボンド」は、米投資適格債券の安定的な投資収益を届けるファンドを低コストで実現した。資産運用のコアとしてご検討いただきたい。
提供:モーニングスター社
Feature & Column 特集&コラム
  • 特集&コラム読み込み中です
このページのTOPへ
この情報は、ウエルスアドバイザー株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、安全性等について保証するものではありません。
また、このページは、投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としてはいません。
このページで提供している情報、記事、画像、図表などの転用、販売、再配信は固く禁じます。

当サイトに表示されている広告の一部はヤフー株式会社に配信を委託しています。ヤフー株式会社から配信される広告が表示されるページを訪問した際には、ヤフー株式会社も同社のcookies情報を取得いたします。そこで収集されるcookies情報については当社に提供・開示されることはなく、ヤフー株式会社が定めるプライバシーの考え方にしたがって管理されます。くわしくはこちらをご覧ください。また、ヤフー株式会社から配信される行動ターゲティング広告についてはこちらをご覧下さい。