「東京海上・ニッポン世界債券ファンド(為替ヘッジあり)」、債券運用で強みを発揮し残高1000億円突破

 東京海上アセットマネジメントが運用する「東京海上・ニッポン世界債券ファンド(為替ヘッジあり)」<2009123001>(★★★、評価基準日=5月31日)は、6月13日に純資産総額が1000億円の大台に乗せた。モーニングスター アワード ファンド オブ ザ イヤー2015で債券型部門 優秀ファンド賞を受賞した安定的に優れた運用成績が評価され、マイナス金利政策が発動されたことも残高増に弾みをつけた。特に、リスクメジャーが「1」(低い)という低リスク商品として、預貯金から「投資の一歩」に踏み出した投資初心者に案内する商品としても多くの販社から支持を集めているようだ。

 マイナス金利政策によって国内債券での運用が困難を極めるなか、為替ヘッジ付き外債に安定的な利回りを求める投資家の注目が高まっている。「東京海上・ニッポン世界債券ファンド(為替ヘッジあり)」は、日本企業や日本の政府機関等が世界で発行する外貨建て債券等に投資を行う。発行体の格付けはA格相当以上とし、信用力が高い債券に投資することも特徴。そして、為替ヘッジによって為替変動が収益を左右する影響を排除する。ファンドの設定は2009年12月30日と既に6年以上の運用実績があり、過去の実績が確認できることも安心感につながっている。

 同ファンドが主に投資する外貨建ての日本社債は、為替ヘッジを行っても国内外の国債や円建ての社債よりも相対的に高い利回りが期待できる。たとえば、同ファンドの月次報告書によると、4月28日現在のマザーファンドの平均利回り(複利)は為替ヘッジに要するコスト控除後で1.6%であり、マイナス0.2%の日本国債(5年)、0.1%の日本社債(3−7年)、あるいは、世界国債(3−5年)の0.6%を超える。

 同ファンドの純資産残高は、2012年に地方銀行の窓口販売で採用が進んだことをきっかけに拡大が始まり、1年程度で残高が500億円を突破。近年は大手証券で相次いで採用されたことで800億円を超える規模に乗せた。そして、「日銀のマイナス金利政策によって円建て債券の利回りがマイナス圏に沈んだことをきっかけに、残高の拡大に拍車がかかっている。設定以来、年間収益率がマイナスになったことがないという安定した運用結果が改めて評価された」(東京海上アセットマネジメント執行役員投信本部長、外尾竜一氏)といえる。

 同社が業界内で先駆けて日系発行体の外貨建て社債を主要投資対象にした商品を設定したのは、年金資金向けに競争力のある国内債券の運用商品を提供してきた実績があったためという。年金資金の国内債券運用においては、国債を中心とした運用が主流となる中、同社は国内発行体の信用分析を専門とするクレジットアナリストのチームを設置し、その分析結果をベースとしたアクティブ運用のマネージャーとして高い評価を得てきた。同ファンドの投資対象は外貨建ての債券ではあるが、発行体は日系企業となるため、それまでに長年培った国内債券における運用力やノウハウを活用することができたという。

 この同社の強みが、同ファンドの他、「東京海上・円資産バランスファンド(毎月) 『愛称 : 円奏会』」<2012110902>(★★★★★、評価基準日:5月31日)、「東京海上・円建て投資適格債券ファンド(毎月) 『愛称 : 円債くん』」<2010052803>(★★★、評価基準日:5月31日)など、債券運用をベースにした人気商品の輩出につながっている。

 「東京海上・ニッポン世界債券ファンド(為替ヘッジあり)」のポートフォリオは、米ドル建て債券が全体の95%を超える。米国の利上げは、運用にとっては直接的な逆風になる。この点について、「現在、想定されるような緩やかな利上げであれば、保有債券のクーポン収入がクッションになって、運用パフォーマンスを大きく崩すような要因にはならないと考えられる。過去の金利上昇局面でも、一時的に基準価額がマイナスになっても10カ月程度で回復し、結果的に1年間で振り返ると収益率がプラスになった」と、今回の局面でも着実な運用が続けられるという。そして、「これまでの経験値を活かし、今後も安定的な収益をめざし、残高1000億円を超えた信頼に応えていきたい」(外尾氏)と語っていた。
提供:モーニングスター社
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