<★★★★★>みずほ投信投資顧問の「サムライバリュー」、割安な国内中・小型で絶対リターンを追求する
みずほ投信投資顧問が運用する「ネット証券専用ファンドシリーズ AR国内バリュー株式ファンド」(愛称:サムライバリュー)<2011113004>(★★★★★、評価基準日=5月31日)は、モーニングスターレーティング最高格付けの5つ星になった。3年(年率)トータルリターンが6.48%とカテゴリー(ヘッジファンド)平均(1.36%)を大きく上回り、シャープレシオが1.05と高い効率性を示している。ファンドの特徴について、みずほ投信投資顧問の株式運用部 シニアファンドマネジャーの安西慎吾氏に聞いた。
――「サムライバリュー」は絶対リターンを追求するファンドだが、ファンドのコンセプトは?
ファンドを設定した11年11月は、ギリシャショックや円高などによって投資環境が不安定だった。相場環境に左右されない、安定運用をするファンドが求められた時期で、当社が機関投資家から支持を得ていた絶対収益追求型のファンドを、公募投信として提供した。
「サムライバリュー」は、国内の中・小型バリュー株式によってベースとなる株式ポートフォリオを作り、TOPIX(東証株価指数)先物を同時に売りたててヘッジを行う。つまり、保有する株式ポートフォリオのTOPIXに対する超過リターン部分を主な収益とする戦略だ。
さらに、株式の実質組み入れ比率を0−20%の間で調整し、株式市場の上昇局面では、その恩恵もある程度受けられるような仕組みにした。
――ポートフォリオの具体的な作り方は?
国内株式からTOPIX500採用の大型株を除外した約3000銘柄を対象とし、信用・流動性リスクの高い銘柄を排除。そして、株価指標による業種内の定量スコアリングによって銘柄を絞り込む。利用する指標は、PBR、PER、EBITDA、PCFR、経常増益率だ。合計スコアの上位銘柄で投資対象ユニバース(300銘柄程度)を作る。
この投資ユニバースから、資本効率の向上、収益の拡大、採算性の改善といった投資アイデアを手掛かりに積極的な企業調査を実施する。一般的に中・小型株は継続的にフォローするアナリストが少なく、調査の付加価値が発揮されやすい。調査体制は、アナリストの在籍が17名(15年3月末時点)。15年度の調査件数は約7500件になり、うちTOPIX500を除く中・小型企業への調査件数は約4800件になる。
最終的に50−100銘柄の株式ポートフォリオを構築するが、本源的価値が見直されるカタリスト(株価上昇のきっかけ)が存在するかどうかを最も重視する。バリュー投資には「バリュートラップ」がある。割安な株価にあっても、いつまでも割安のままである状況だ。割安な状況が解消されるきっかけを持つ企業を選ぶ必要がある。その上で、先行きの業績見通しや業種分散などに配慮してポートフォリオを構築している。
「サムライバリュー」の実質的な運用を担う「MHAM国内中・小型バリュー株式マザーファンド」の06年3月29日から16年5月31日までの約10年間のリターンは年率7.8%だ。同じ期間に、TOPIX(配当込み)は−0.2%であり、対TOPIXでの超過収益率は年率8.1%になっている。
――実質的な株式の組み入れ比率を調整する仕組みは?
投資環境分析とトレンド(方向性)分析によって、投資比率の決定を行っている。トレンド分析には、TOPIXとその移動平均との位置関係(TOPIXの現値が移動平均より上にあるか、下にあるか)、移動平均の方向(上昇しているか、下落しているか)から、市場トレンドを5段階で評価し、その段階に応じて実質的な株式組み入れ比率を調整している。
こうした調整を行うことで、株式市場が大きく上昇するような局面では、実質的な株式組み入れ効果により、超過収益を補完するリターンを獲得することができた。
――年初から価格変動が大きいが、「サムライバリュー」の収益期待は?
大型株が株価上昇を主導する相場環境では超過収益を取りにくいが、株価が不安定な局面こそ、「サムライバリュー」の真価が発揮できると考えている。
マイナス金利の環境下、安定的な利回りを見込める運用が困難になりつつある。「サムライバリュー」は国内株式をはじめ他資産との相関が低いため、分散投資のツールとして有効に機能するといえる。なお、運用目標は、リターンがコスト控除後で年率5−10%、リスクが年率5−13%である。相対的に安定した運用成果が期待できる「サムライバリュー」の保有を、ぜひご検討いただきたい。
提供:モーニングスター社
――「サムライバリュー」は絶対リターンを追求するファンドだが、ファンドのコンセプトは?
ファンドを設定した11年11月は、ギリシャショックや円高などによって投資環境が不安定だった。相場環境に左右されない、安定運用をするファンドが求められた時期で、当社が機関投資家から支持を得ていた絶対収益追求型のファンドを、公募投信として提供した。
「サムライバリュー」は、国内の中・小型バリュー株式によってベースとなる株式ポートフォリオを作り、TOPIX(東証株価指数)先物を同時に売りたててヘッジを行う。つまり、保有する株式ポートフォリオのTOPIXに対する超過リターン部分を主な収益とする戦略だ。
さらに、株式の実質組み入れ比率を0−20%の間で調整し、株式市場の上昇局面では、その恩恵もある程度受けられるような仕組みにした。
――ポートフォリオの具体的な作り方は?
国内株式からTOPIX500採用の大型株を除外した約3000銘柄を対象とし、信用・流動性リスクの高い銘柄を排除。そして、株価指標による業種内の定量スコアリングによって銘柄を絞り込む。利用する指標は、PBR、PER、EBITDA、PCFR、経常増益率だ。合計スコアの上位銘柄で投資対象ユニバース(300銘柄程度)を作る。
この投資ユニバースから、資本効率の向上、収益の拡大、採算性の改善といった投資アイデアを手掛かりに積極的な企業調査を実施する。一般的に中・小型株は継続的にフォローするアナリストが少なく、調査の付加価値が発揮されやすい。調査体制は、アナリストの在籍が17名(15年3月末時点)。15年度の調査件数は約7500件になり、うちTOPIX500を除く中・小型企業への調査件数は約4800件になる。
最終的に50−100銘柄の株式ポートフォリオを構築するが、本源的価値が見直されるカタリスト(株価上昇のきっかけ)が存在するかどうかを最も重視する。バリュー投資には「バリュートラップ」がある。割安な株価にあっても、いつまでも割安のままである状況だ。割安な状況が解消されるきっかけを持つ企業を選ぶ必要がある。その上で、先行きの業績見通しや業種分散などに配慮してポートフォリオを構築している。
「サムライバリュー」の実質的な運用を担う「MHAM国内中・小型バリュー株式マザーファンド」の06年3月29日から16年5月31日までの約10年間のリターンは年率7.8%だ。同じ期間に、TOPIX(配当込み)は−0.2%であり、対TOPIXでの超過収益率は年率8.1%になっている。
――実質的な株式の組み入れ比率を調整する仕組みは?
投資環境分析とトレンド(方向性)分析によって、投資比率の決定を行っている。トレンド分析には、TOPIXとその移動平均との位置関係(TOPIXの現値が移動平均より上にあるか、下にあるか)、移動平均の方向(上昇しているか、下落しているか)から、市場トレンドを5段階で評価し、その段階に応じて実質的な株式組み入れ比率を調整している。
こうした調整を行うことで、株式市場が大きく上昇するような局面では、実質的な株式組み入れ効果により、超過収益を補完するリターンを獲得することができた。
――年初から価格変動が大きいが、「サムライバリュー」の収益期待は?
大型株が株価上昇を主導する相場環境では超過収益を取りにくいが、株価が不安定な局面こそ、「サムライバリュー」の真価が発揮できると考えている。
マイナス金利の環境下、安定的な利回りを見込める運用が困難になりつつある。「サムライバリュー」は国内株式をはじめ他資産との相関が低いため、分散投資のツールとして有効に機能するといえる。なお、運用目標は、リターンがコスト控除後で年率5−10%、リスクが年率5−13%である。相対的に安定した運用成果が期待できる「サムライバリュー」の保有を、ぜひご検討いただきたい。
提供:モーニングスター社