6月の投信概況:公募投信残高は5兆円減、90兆円の大台を割り込む=投信協会

 13日に発表された投資信託協会の統計によると、16年6月の公募投信(株式投信+公社債投信)への資金流出入(設定から解約・償還を差し引いた増減)は3159億円の流出超過となった。内訳を見ると、主に国債や地方債などで安定運用される公社債投信が1兆692億円の流出超過となっており、これは、マイナス金利の導入で運用難に直面した公社債投信で販売停止や繰り上げ償還が相次いでいることが理由として挙げられる。その一方で、いわゆる“投資信託”としてイメージされる株式投信は7532億円の流入超過となっており、個人投資家の投資意欲はある程度おう盛であると読み取れる。

 6月は英国のEU(欧州連合)離脱(いわゆる「Brexit」)をめぐる混乱から日経平均株価が9.63%の下落となったほか、為替も1ドル=100円を割り込む水準まで急速に円高・ドル安が進み、多くのファンドで運用成績が悪化した。月末の公募投信の純資産残高は前月比で5兆1334億円減の86兆631億円となり、90兆円の大台を割り込んだ。

 株式投信(単位型含む)の16年6月の資金流出入は前述のとおり7532億円の流入超過と、2カ月連続の純資金流入となった。なかでもETF(上場投資信託)を含むインデックスファンドへの純資金流入額が6137億円と、全体の約8割を占めた。新商品分類別で見ると、6月は国内資産に投資するファンドが6232億円の流入超過と、2カ月連続の純資金流入となった。国内株式に投資するファンドは5262億円の流入超過となり、国内債券に投資するファンドは83億円の流入超過となった。

 また、海外資産に投資するファンドは697億円の流入超過と、4カ月連続の純資金流入となった。海外債券に投資するファンドは755億円の流出超過、海外株式に投資するファンドも541億円の流出超過と、それぞれ12カ月連続、8カ月連続の純資金流出となった一方、海外REIT(不動産投資信託)に投資するファンドは1871億円の流入超過と、19カ月連続の純資金流入となった。
提供:モーニングスター社
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