<★★★★★>野村世界6資産分散投信(安定コース)、コア資産として厳格なリスク管理の下で安定運用
野村アセットマネジメントが運用する「世界6資産分散投信(安定コース)」<2005100301>(★★★★★、評価基準日:6月30日)は、6月末基準までモーニングスターレーティング最高格付けの5つ★を6カ月連続でキープした。同ファンドの運用について野村アセットマネジメントの運用部インデックス・グループ シニア・ポートフォリオマネージャーの池田浩尚氏と、投資信託営業統括部プロダクト企画チーム シニア・マネージャーの新津万茂氏に聞いた。
――「野村世界6資産分散投信(安定コース)」が安定的に高い運用成績を残している理由は?
池田 世界6資産(国内外の株式・債券・REIT)にバランス良く分散投資するファンドだが、各資産への投資はインデックスに連動するファンドを組み入れて基本ポートフォリオを構築している。「安定コース」「分配コース」<2005100302>(★★★★)、「成長コース」<2005100303>(★★★★)という3つのコースで基本配分比率を明確にし、その配分率を順守する運用を心掛けている。運用成績は、商品企画時に決定した配分比率が奏功した結果といえる。
「安定コース」の資産配分は、安定資産70%、リスク資産30%という比率だ。外貨建て資産の比率は30%に抑え、為替ヘッジをしていない。08年のリーマン・ショック時や16年年初における株安・円高の影響は、日本の金利低下に伴い国内債券がファンドの基準価額を下支えしたことで、比較的小幅にとどまっている。
また、リスク資産はファンド全体の30%に抑えているが、07年のリーマン・ショック前、そして、リーマン・ショック後の09年、そして、アベノミクスが始まった12年12月以降など景気拡大期には、株高効果がファンドのパフォーマンスを引き上げた。
新津 「野村世界6資産分散投信」は、販売会社であるゆうちょ銀行の「コア・サテライト戦略」の中で、コア資産を担う商品として企画された。伝統的な4資産に加えて、国内外REITを加えた6資産に分散投資をする進んだ考え方を取り入れ、かつ、固定配分型の分かりやすい商品として提供したもの。
基本配分比率の決定にあたっては、多くのシミュレーションを繰り返し、「安定コース」「成長コース」、そして「分配コース」という3コースの運用成績のイメージが分かりやすい構成比を選んだ。結果的に、「安定コース」の基本配分比率は、ファンド設定当時(05年10月)のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の基本ポートフォリオと似通った構成比になっていた。公的年金の運用ポートフォリオと似通ったのは、互いに「長期」という共通点があるがゆえのことと考えられる。
一方、15年9月に「配分変更コース」<2015092801>を追加した。バランスファンドの資産配分比率の変更を運用会社の判断にゆだねたいというニーズも高まっている。設定から1年足らずだが「配分変更コース」の残高は100億円に近づいた。
――ファンドのリスク管理の考え方は? また、「安定コース」は国内債券が60%を占めるが、マイナス金利の影響は?
池田 ベンチマークの基本配分比率に近づけるよう、日々、厳格に管理している。配分比率については、お客さまと販売会社、運用会社の間での約束事なので、これを崩さないことが、商品の品質につながると考えている。
一方、マイナス金利によって、国内債券の所有期間リターンがマイナスになるとは必ずしもいえない。債券には「ロールダウン効果」もあることに加え、日銀のさらなる金融緩和を受けて利回りのマイナス幅が一段と深くなる可能性もあり、その際には、金利の低下分が収益となる。またリスク資産に対する分散効果によるリスク低減も、国内債券の役割と考えている。
もっとも、金利が反転上昇に向かえば国内債券で収益をあげることは難しくなるが、株式などのリスク資産が、ファンドのパフォーマンスを引き上げると考えられる。
――「野村世界6資産分散投信」の使い方は?
新津 設定から10年以上が経過し、リーマン・ショックやチャイナショックなど、大きな市況変動時にファンドの基準価額がどのように動くかということを振り返って確認することができる。これは、長い運用実績のあるファンドの安心感につながる。3コースの性格を活用して運用に生かしていただきたい。厳格なポートフォリオ管理に努め、長期の資産形成に相応しい商品として、引き続き投資家の方々の期待に応えていきたい。
提供:モーニングスター社
――「野村世界6資産分散投信(安定コース)」が安定的に高い運用成績を残している理由は?
池田 世界6資産(国内外の株式・債券・REIT)にバランス良く分散投資するファンドだが、各資産への投資はインデックスに連動するファンドを組み入れて基本ポートフォリオを構築している。「安定コース」「分配コース」<2005100302>(★★★★)、「成長コース」<2005100303>(★★★★)という3つのコースで基本配分比率を明確にし、その配分率を順守する運用を心掛けている。運用成績は、商品企画時に決定した配分比率が奏功した結果といえる。
「安定コース」の資産配分は、安定資産70%、リスク資産30%という比率だ。外貨建て資産の比率は30%に抑え、為替ヘッジをしていない。08年のリーマン・ショック時や16年年初における株安・円高の影響は、日本の金利低下に伴い国内債券がファンドの基準価額を下支えしたことで、比較的小幅にとどまっている。
また、リスク資産はファンド全体の30%に抑えているが、07年のリーマン・ショック前、そして、リーマン・ショック後の09年、そして、アベノミクスが始まった12年12月以降など景気拡大期には、株高効果がファンドのパフォーマンスを引き上げた。
新津 「野村世界6資産分散投信」は、販売会社であるゆうちょ銀行の「コア・サテライト戦略」の中で、コア資産を担う商品として企画された。伝統的な4資産に加えて、国内外REITを加えた6資産に分散投資をする進んだ考え方を取り入れ、かつ、固定配分型の分かりやすい商品として提供したもの。
基本配分比率の決定にあたっては、多くのシミュレーションを繰り返し、「安定コース」「成長コース」、そして「分配コース」という3コースの運用成績のイメージが分かりやすい構成比を選んだ。結果的に、「安定コース」の基本配分比率は、ファンド設定当時(05年10月)のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の基本ポートフォリオと似通った構成比になっていた。公的年金の運用ポートフォリオと似通ったのは、互いに「長期」という共通点があるがゆえのことと考えられる。
一方、15年9月に「配分変更コース」<2015092801>を追加した。バランスファンドの資産配分比率の変更を運用会社の判断にゆだねたいというニーズも高まっている。設定から1年足らずだが「配分変更コース」の残高は100億円に近づいた。
――ファンドのリスク管理の考え方は? また、「安定コース」は国内債券が60%を占めるが、マイナス金利の影響は?
池田 ベンチマークの基本配分比率に近づけるよう、日々、厳格に管理している。配分比率については、お客さまと販売会社、運用会社の間での約束事なので、これを崩さないことが、商品の品質につながると考えている。
一方、マイナス金利によって、国内債券の所有期間リターンがマイナスになるとは必ずしもいえない。債券には「ロールダウン効果」もあることに加え、日銀のさらなる金融緩和を受けて利回りのマイナス幅が一段と深くなる可能性もあり、その際には、金利の低下分が収益となる。またリスク資産に対する分散効果によるリスク低減も、国内債券の役割と考えている。
もっとも、金利が反転上昇に向かえば国内債券で収益をあげることは難しくなるが、株式などのリスク資産が、ファンドのパフォーマンスを引き上げると考えられる。
――「野村世界6資産分散投信」の使い方は?
新津 設定から10年以上が経過し、リーマン・ショックやチャイナショックなど、大きな市況変動時にファンドの基準価額がどのように動くかということを振り返って確認することができる。これは、長い運用実績のあるファンドの安心感につながる。3コースの性格を活用して運用に生かしていただきたい。厳格なポートフォリオ管理に努め、長期の資産形成に相応しい商品として、引き続き投資家の方々の期待に応えていきたい。
提供:モーニングスター社