8月の投信概況:海外債券は14カ月ぶり純資金流入、為替ヘッジ付き海外債券ファンドが人気=投信協会

 13日に発表された投資信託協会の統計によると、16年8月の株式投信(単位型含む)への資金流出入(設定から解約・償還を差し引いた増減)は6609億円の流入超過と、4カ月連続の純資金流入となった。月末の純資産残高は前月比1734億円減の76兆7427億円となった。

 株式投信のうち海外資産に投資するファンド全体では2514億円の流入超過と、6カ月連続の純資金流入となった。なかでも、海外債券に投資するファンドは低水準ながらも42億円の流入超過と、14カ月ぶりの純資金流入となったほか、海外REITに投資するファンドは11年6月以来の高水準となる2559億円の流入超過となり、21カ月連続の純資金流入となった。国内マイナス金利などの運用環境の悪化を受けて、相対的に利回りが高い為替ヘッジ付き海外債券ファンドや海外REITファンドが注目を集めている格好だ。一方、海外株式に投資するファンドは405億円の流出超過と10カ月連続の純資金流出となった。

 株式投信のうち国内資産に投資するファンド全体では4246億円の流入超過と、4カ月連続の純資金流入となった。なかでも、国内株式に投資するファンドは3258億円の流入超過となったほか、国内REIT(不動産投資信託)に投資するファンドは国内の低金利環境下で相対的な利回りの高さが意識され、579億円の流入超過と、5カ月連続の純資金流入となった。

 また、16年8月の公募投信全体(株式投信+公社債投信)への資金流出入は1416億円の流入超過と、2カ月連続の純資金流入となった。月末の純資産残高は前月比6928億円減の88兆1108億円となった。
提供:モーニングスター社
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