東京海上アセットマネジメント、お客さまの期待の一歩先行く先進の運用サービスでお客さまの信頼に応える
金融庁が今年3月に示した「顧客本位の業務運営に関する原則」に対し、主な金融機関は6月末までに原則を採択している。東京海上アセットマネジメント株式会社常務取締役の小南裕一郎氏に同社の取り組みについて聞いた。
――15年10月に「フィデューシャリー・デューティー宣言」を行っている。その評価は?
「フィデューシャリー・デューティー宣言」によって、無意識的だったものを意識化し、明示的にした効果があったと感じている。経営会議や取締役会等においても、案件をフィデューシャリー・デューティーに照らして検証することがより意識的にできている。
昨年には人事制度改定を実施し、受託者責任に適った行動をとるよう、ひとり一人の社員に促している。具体的には、コンピテンシー評価におけるノックアウト項目として受託者責任を位置付け、受託者責任に適った行動をとらない場合には、他の評価項目等が満たされていても評価されない仕組みとしている。これらの施策を通じて社員の意識にも受託者責任がより浸透していくものと考えている。
――スチュワードシップ活動は?
スチュワードシップ・コードの趣旨は当社リサーチ活動の延長線上にあり、14年5月に受入れを表明した。約3年を経て、企業との対話の機会が拡充し、中・長期的な時間軸の共有も進みつつあると感じている。また、企業からの非財務情報の開示も充実してきており、統合報告書等で財務情報とのつながりを価値創造過程として示すような工夫もみられる。
トップマネジメントの投資家訪問に加え、経営層との意見交換会や社外取締役とのスモールミーティングまで、対話の機会やアジェンダが多面的になっている。建設的な対話の充実によって主力とするグロースプロダクトの超過収益追求に副次的効果が見込まれる。スチュワードシップ活動を通して投資先企業の持続的成長について確信度を高められると考えている。
当社では、グロースマネージャーとして、ESGは持続的な成長の土台になるという考え方がある。投資先との対話を深め、責任ある投資家として能動的な働きかけを行うことで市場の質的な発展に貢献していきたい。なお、議決権行使結果の個別開示を行う方針を固めており、準備を進めている。
――利益相反の適切な管理への取り組みは?
親会社が損害保険会社であり、利益相反の点では独立系運用会社に近い立場にあるが、利益相反を生じる可能性がある取引等に関する管理方針を定めた利益相反管理方針を策定・公表し、適切な管理に努めている。特に、ガバナンスについては、責任ある投資家としての取り組みを担保する重要な要素であると位置付け、国内運用会社の中でも早いタイミングで独立社外取締役の導入を実施するなど、注力している。
また、議決権行使については、アクティブ運用の全投資銘柄を対象として精査を行い、行使結果は取締役会への報告を通して独立社外取締役による監視を受けている。また、権利関係が複雑な不動産投資については、弁護士等の社外委員を加えた不動産投資コンプライアンス委員会にて利益相反チェックを行うなど、厳格な管理体制を敷いている。
――分かりやすい情報についての取り組みは?
投資家向けに開示する資料や、ホームページについて、「お客様目線でのわかりやすさ」を向上させるという視点から、読みやすいフォントや見やすいデザイン・配色、行間を空けるなどの工夫を続けている。特に、ファンドのリターンの源泉や、その裏側にあるリスクについては、より理解が得られるように、複雑な説明よりもグラフやイメージ図を意識的に活用するようにしている。
資料作成を担当するチームが、投資家の方や販売員からのフリーダイヤルへの照会に対応する業務も担当しており、照会対応で得られたご意見やご質問等をできるだけ資料内容に反映していくように取り組んでいきたい。また、ユニバーサルデザインに関するアワードへの参加を予定しており、専門家の客観的な評価を得て、今後の資料作成に活かしていく。
――KPI(客観的に評価できる成果目標)の設定は?
運用会社としての信頼を拡大することに資するKPIを検討している。当社は、TMAM Qualityを実現すべく、お客様の期待の一歩先へ行く商品・サービスを提供していくことをめざしている。16年10月に東京海上不動産投資顧問と合併したことによって、伝統的な資産から不動産を含むオルタナティブまで一気通貫で提供できる体制になった。今後もお客様の潜在的なニーズに応えられる先進的な商品を開発し、提供していきたい。
提供:モーニングスター社
――15年10月に「フィデューシャリー・デューティー宣言」を行っている。その評価は?
「フィデューシャリー・デューティー宣言」によって、無意識的だったものを意識化し、明示的にした効果があったと感じている。経営会議や取締役会等においても、案件をフィデューシャリー・デューティーに照らして検証することがより意識的にできている。
昨年には人事制度改定を実施し、受託者責任に適った行動をとるよう、ひとり一人の社員に促している。具体的には、コンピテンシー評価におけるノックアウト項目として受託者責任を位置付け、受託者責任に適った行動をとらない場合には、他の評価項目等が満たされていても評価されない仕組みとしている。これらの施策を通じて社員の意識にも受託者責任がより浸透していくものと考えている。
――スチュワードシップ活動は?
スチュワードシップ・コードの趣旨は当社リサーチ活動の延長線上にあり、14年5月に受入れを表明した。約3年を経て、企業との対話の機会が拡充し、中・長期的な時間軸の共有も進みつつあると感じている。また、企業からの非財務情報の開示も充実してきており、統合報告書等で財務情報とのつながりを価値創造過程として示すような工夫もみられる。
トップマネジメントの投資家訪問に加え、経営層との意見交換会や社外取締役とのスモールミーティングまで、対話の機会やアジェンダが多面的になっている。建設的な対話の充実によって主力とするグロースプロダクトの超過収益追求に副次的効果が見込まれる。スチュワードシップ活動を通して投資先企業の持続的成長について確信度を高められると考えている。
当社では、グロースマネージャーとして、ESGは持続的な成長の土台になるという考え方がある。投資先との対話を深め、責任ある投資家として能動的な働きかけを行うことで市場の質的な発展に貢献していきたい。なお、議決権行使結果の個別開示を行う方針を固めており、準備を進めている。
――利益相反の適切な管理への取り組みは?
親会社が損害保険会社であり、利益相反の点では独立系運用会社に近い立場にあるが、利益相反を生じる可能性がある取引等に関する管理方針を定めた利益相反管理方針を策定・公表し、適切な管理に努めている。特に、ガバナンスについては、責任ある投資家としての取り組みを担保する重要な要素であると位置付け、国内運用会社の中でも早いタイミングで独立社外取締役の導入を実施するなど、注力している。
また、議決権行使については、アクティブ運用の全投資銘柄を対象として精査を行い、行使結果は取締役会への報告を通して独立社外取締役による監視を受けている。また、権利関係が複雑な不動産投資については、弁護士等の社外委員を加えた不動産投資コンプライアンス委員会にて利益相反チェックを行うなど、厳格な管理体制を敷いている。
――分かりやすい情報についての取り組みは?
投資家向けに開示する資料や、ホームページについて、「お客様目線でのわかりやすさ」を向上させるという視点から、読みやすいフォントや見やすいデザイン・配色、行間を空けるなどの工夫を続けている。特に、ファンドのリターンの源泉や、その裏側にあるリスクについては、より理解が得られるように、複雑な説明よりもグラフやイメージ図を意識的に活用するようにしている。
資料作成を担当するチームが、投資家の方や販売員からのフリーダイヤルへの照会に対応する業務も担当しており、照会対応で得られたご意見やご質問等をできるだけ資料内容に反映していくように取り組んでいきたい。また、ユニバーサルデザインに関するアワードへの参加を予定しており、専門家の客観的な評価を得て、今後の資料作成に活かしていく。
――KPI(客観的に評価できる成果目標)の設定は?
運用会社としての信頼を拡大することに資するKPIを検討している。当社は、TMAM Qualityを実現すべく、お客様の期待の一歩先へ行く商品・サービスを提供していくことをめざしている。16年10月に東京海上不動産投資顧問と合併したことによって、伝統的な資産から不動産を含むオルタナティブまで一気通貫で提供できる体制になった。今後もお客様の潜在的なニーズに応えられる先進的な商品を開発し、提供していきたい。
提供:モーニングスター社