株式投信全体の純資産総額が08年9月以来の50兆円台乗せ―09年12月の投信概況

 投資信託協会は09年12月の投信概況を発表した。株式投信全体の残高は前月比6.3%増の50兆1584億円となり、純資産総額は50兆円超となった。08年のリーマン・ショック以前、08年9月以来の50兆円台乗せとなる。
 09年の通年で見ると、公募型株式投信では純資金流入が3兆456億円の流入超となり、12年連続のプラスとなった。運用増減でも6兆2078億円の増加と2年ぶりの増加となり、純資産総額は08年末比9兆3164億円増となった。
 商品別の状況を見ると、年間の資金流入額では国内株式型が減少した以外は、国際株式型、バランス型、ファンドオブファンズが増加した。投信全体では、前年比16.3%増の95兆1262億円となっている。
 投資信託協会副会長の乾文男氏は「運用増減はマーケットの影響が大きいが、株式投信における12年連続の資産流入継続などを見ると、『貯蓄から投資』への流れはジワジワと継続していると見ていいだろう」とコメント。純資産総額が08年9月末以来の50兆円超となったことについては、「運用会社が投資家のニーズを先取りする商品開発を行ってきたことの効果もある」と分析した。
 09年12月単月での株式投信の内訳は、設定額が1兆6937億円、解約額が1兆5073億円、償還額が170億円となり、資金増減額では差し引き2兆8095億円のプラスとなった。投信全体では前月末比5.3%増の61兆3699億円となった。株式投信の運用増減では日経平均やTOPIX(東証株価指数)の上昇に加え、為替の円安進行などもあり、2兆9788億円のプラスとなった。分類別では運用面ではすべての分類において運用増減がプラスとなった。一方、資金増減では国内株式型・インデックス型などは資金流出となり、国際株式型やバランス型、ファンドオブファンズなどは資金流入となった。ただ、ファンドオブファンズや国際株式型では解約額も多く、「相場の上昇に伴う解約売りが出たのではないか」(投資信託協会副会長の乾文男氏)との見方を示した。
提供:モーニングスター社
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