10月のカテゴリー別リターン、株式型ではブラジル株式に投資するファンドだけがプラス

 10月のモーニングスターカテゴリー別のリターンを見ると、株式に投資するカテゴリーの低調ぶりが目立つ。リターンのある株式型27カテゴリーのうち実に26カテゴリーがマイナスのリターンとなり、ブルベア型を除く68カテゴリーのうち、リターン最下位となった「国際株式・中国(為替ヘッジあり)」(−15.1%)を始め下位26位までにずらりと並んだ。10月の世界の株式市場は、米国株の2度にわたる急落が波及し、ほぼ全面安となった。株式に投資するファンドのパフォーマンスが低調であったのも当然と言える。

 そのような中、株式型の中で唯一プラスのリターンを獲得したのが「国際株式・ブラジル(為替ヘッジなし)」(+17.8%)である。プラスとなっただけではなく、68カテゴリー中でトップのパフォーマンスとなった。

 背景には、10月のブラジル株式市場の独歩高がある。NYダウが−5.07%、日経平均株価が−9.12%、独DAX指数が−6.53%、上海総合指数が−7.75%となる中で、同国の主要株価指数であるボベスパ指数は10.19%上昇した。28日に実施された大統領選の決選投票を前に、投資家からの支持を集めるボルソナロ氏の優勢が伝わっていたことが好感されたためである。決選投票では予想通りボルソナロ氏が勝利した。

 ただ、今後については、慎重に見ておいた方が良さそうだ。ボルソナロ氏勝利を受けた楽観ムードは一服し、ボベスパ指数は11月に入って軟調推移となり、14日時点では前月末比1.66%安となっている。ボルソナロ氏は2019年1月に次期大統領に就任するが、同氏の政治手腕には未知数の部分が多いと言われている。「ブラジルのトランプ」とも呼ばれる同氏の政権運用に対して懸念が広がる恐れもあり、期待の反動も加わってブラジル株式市場の重しとなる可能性がある。
提供:モーニングスター社
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