米国で「金」ETFのコスト競争過熱、株安で注目

 米国株式が下落基調となる中、資金の逃避先となる「金(ゴールド)」の価格が底堅く推移している。ニューヨーク金先物価格は21日に前日比0.55%高の1オンス=1228.0ドルで取引を終え、7日以来2週間ぶりの高値を付けた。

 米国ETF(上場投資信託)市場でも金価格への連動を目指すファンドが注目を集める中、コスト競争も激しくなっている。この分野で代表的なETFは「SPDR ゴールド・シェア」(ティッカー:GLD)で、純資産残高は10月末時点で294億ドル(約3.3兆円)と、金ETFとしては最大。同ETFは、日本の信託報酬にほぼ相当するエクスペンスレシオが0.40%だが、近年はさらに低コストのETFが登場している。

 まずは、GLDを運用するステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ社が6月にエクスペンスレシオ0.18%の「SPDR ゴールド・ミニシェアーズ」(ティッカー:GLDM)を設定。翌7月には、エクスチェンジ・トレーデッド・コンセプツ社が「パース・ミント・フィジカル・ゴールドETF」(ティッカー:AAAU)を設定し、エクスペンスレシオは0.18%でGLDMと並んだ。

 さらに、10月にはグラニテシェアーズ社が「グラニテシェアーズ・ゴールド・トラスト」(ティッカー:BAR)のエクスペンスレシオを従来の0.20%から0.17%に引き下げ、最安水準を更新している。

 なお、日本で購入可能な米国上場の金ETFとしては、GLDのほか、「iシェアーズ ゴールド・トラスト」(ティッカー:IAU)があり、エクスペンスレシオは0.25%となっている。
提供:モーニングスター社
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