TOPIX連動型ETFの残高増加、注目高まるカテゴリーは!?

 日銀が28日に発表した平成30年度上半期の財務諸表によると、2018年9月末時点で保有していたETF(上場投資信託)の残高は時価ベースで28兆9636億円と、同年3月末比で18.3%(4兆4791億円)増加した。簿価ベースでは21兆7590億円と同年3月末比で12.5%(2兆4206億円)の増加だった。

 日銀はETFを年間6兆円購入しており、今年7月末の金融政策決定会合では購入配分を見直し、TOPIX(東証株価指数)連動型の買入れを拡大している。

 2018年10月末時点のETFの残高を見ると、モーニングスターカテゴリー「国内大型ブレンド」が18兆9952億円と前年末比で17.79%(2兆8688億円)増加した一方、「国内大型グロース」は13兆7008億円と前値末比で6.64%(8529億円)の増加に留まった。国内大型ブレンドは大半をTOPIX連動型が、国内大型グロースは大半を日経225連動型が占めており、残高推移に日銀の購入配分の見直しが窺える。

 日銀のETF買いは「国内大型ブレンド」と「国内大型グロース」のパフォーマンスの支えとなっているが、波及効果もある。TOPIX連動型の買入れ拡大により、TOPIX組入の中小型株に資金が流入し、株価上昇が見込まれる。このため、国内中小型株式に投資するカテゴリーのパフォーマンスへの寄与が見込まれる。

 日銀のETF買いは今後も継続が見込まれる。米中貿易摩擦や中国を始めとした世界の景気減速懸念などを背景に世界の株式市場は揺れの激しい展開が続いている。海外市場の影響を受けづらいという点も含めて、国内中小型株式に投資するカテゴリーに対する注目が高まることもあろう。
提供:モーニングスター社
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