米ETF市場「超短期債」のシェア過去最高に、長期金利上昇に対応か
米ETF(上場投資信託)市場で、「超短期債」ETFのシェアが拡大している。米モーニングスターカテゴリー「超短期債」に属するETFの純資産額は21日時点で734億ドル(約8.2兆円)と、1年前(17年11月22日時点)の321億ドルから倍以上に急増した。同期間において、地方債を除く債券カテゴリー全体に占める「超短期債」の純資産額の比率を見ても、5.95%から12.33%へと大幅に上昇。12%を超えるシェアを記録するのは、週次ベースではデータが確認可能な09年6月以降で初めてとなる。
「超短期債」は、金利感応度であるデュレーションが1年未満の米国の投資適格債券に主に投資するファンドが属する。シェア拡大の背景にあるのは米長期金利の上昇だ。米10年債利回りは28日時点で3.06%と、8日に付けた直近ピークの3.24%からやや低下したものの、17年末の2.41%からは大きく上昇している。
過去1年間におけるカテゴリー別の純資産額シェアの変化を見ても、「短期債」が12.37%から11.97%へ、「中期債」は22.60%から20.65%へいずれも小幅に低下している。そうした中で「超短期債」の比率が急上昇しているのは金利上昇の影響を受けにくい投資先として注目されている可能性がある。ちなみに、過去1年間に「社債」のシェアは14.72%から12.27%へ、「ハイ・イールド債券」のシェアは9.08%から6.71%へいずれも縮小しており、信用リスクを取る債券のシェア低下という面も見られる。
「超短期債」のカテゴリーにおいて純資産額が最大のETFは、「iシェアーズ 米国短期国債」(ティッカー:SHV)で、21日時点の純資産額は166億ドルとなる。組入は全て米国の国債となっており、米景気減速懸念を背景に足元で社債が敬遠されていることもあり高シェアを維持している。なお、SHVは国内証券会社でも購入可能となっている。
提供:モーニングスター社
「超短期債」は、金利感応度であるデュレーションが1年未満の米国の投資適格債券に主に投資するファンドが属する。シェア拡大の背景にあるのは米長期金利の上昇だ。米10年債利回りは28日時点で3.06%と、8日に付けた直近ピークの3.24%からやや低下したものの、17年末の2.41%からは大きく上昇している。
過去1年間におけるカテゴリー別の純資産額シェアの変化を見ても、「短期債」が12.37%から11.97%へ、「中期債」は22.60%から20.65%へいずれも小幅に低下している。そうした中で「超短期債」の比率が急上昇しているのは金利上昇の影響を受けにくい投資先として注目されている可能性がある。ちなみに、過去1年間に「社債」のシェアは14.72%から12.27%へ、「ハイ・イールド債券」のシェアは9.08%から6.71%へいずれも縮小しており、信用リスクを取る債券のシェア低下という面も見られる。
「超短期債」のカテゴリーにおいて純資産額が最大のETFは、「iシェアーズ 米国短期国債」(ティッカー:SHV)で、21日時点の純資産額は166億ドルとなる。組入は全て米国の国債となっており、米景気減速懸念を背景に足元で社債が敬遠されていることもあり高シェアを維持している。なお、SHVは国内証券会社でも購入可能となっている。
提供:モーニングスター社