「国際債券・ハイイールド債」6ファンドが11月に分配金引き下げ、直近半年間では残高上位ファンドも

 モーニングスターカテゴリー「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジなし)」に属するファンドの分配金引き下げが相次いでいる。11月26日には、「新光 グローバル・ハイイールド債券ファンド」シリーズの3ファンドと、「野村PIMCO・米国ハイ・イールド債券投信(通貨選択型)毎月分配型」シリーズの3ファンドが分配金を引き下げた。米国株式の急落によるリスク回避の動きや原油価格の急落などで、直近の米国ハイイールド債市場は軟調に推移している。

 また、2018年10月末時点で同カテゴリーに属する毎月決算型のファンドでみると、純資産額上位10ファンドのうち5ファンドがこの半年間で分配金を引き下げている。相次ぐ分配金の引き下げの背景には、分配金が収益を上回る水準であるところに、ハイイールド債市場を取り巻く環境が、新興国の通貨安や原油安を受けた投資家のリスクオフの影響を受けて悪化したことにある。

 原油については、ニューヨーク市場のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物価格が、10月3日高値の1バレル=76.41ドルから11月28日安値の1バレル=50.29ドルまで34.2%と記録的な下落に見舞われている。市場では、12月6日のOPEC(石油輸出国機構)総会で協調減産が維持されるものの、2019年に入ると米国のシェールオイルの輸出が拡大するため、原油市場は当面軟調推移を余儀なくされるとの見方がある。

 米国ハイイールド債市場ではエネルギー企業のウエイトが高い。「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジなし)」の中でも米国への投資比率の高いファンドについては、下げ止まりの兆しの見えない原油市場の動きを注視する必要がある。
提供:モーニングスター社
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