オセアニア株式ファンド、純資産残高が1年4カ月でほぼ半減の背景は?

 国内公募追加型株式投信のうち、モーニングスターカテゴリー「国際株式・オセアニア(為替ヘッジなし)」(以下、同カテゴリー)に属するファンドの純資産残高の減少が続いている。ピークを付けた2017年7月に9074億円であった純資産残高は2018年10月末には4788億円と47.2%の減少を示し、ほぼ半減の状況となっている。

 純資産残高が大きく減少した背景には注目度の低下がある。国内投信全体での本数が増加基調にある中で、同カテゴリーに属するファンドの本数は伸び悩んでいる。2018年10月末時点では17本と、2013年12月末時点の18本と比べて1本減少している。

 また、同カテゴリー内では10本が毎月決算型ファンドとなっており、10本すべてで設定来の1年保有リターン(ローリングリターン)の平均は2%以上のプラスを実現している。しかし、その内9本のファンドの分配金利回りの平均値が12%以上となっており、1年保有リターンから分配金利回りを引くとマイナスとなる状況である。2018年10月末時点の過去1年間のトータルリターンが9ファンドで5%以上のマイナスという厳しい運用環境下で、その内7ファンドで分配金の引き下げを行った。分配金の減額に伴いさらに資金流出が進むという状況となっている。

 ただし、オセアニア株式ファンドを取り巻く状況が必ずしも悪いわけではない。オセアニア地域の中心にあるオーストラリアは、1991年以来過去27年間にわたり2期連続のマイナス成長を経験することなく非常に長期の景気拡大を続けており、ファンダメンタルズの強さが注目される。
提供:モーニングスター社
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