日本でも拡大する「インパクト投資」、1000億円超のシリーズも

 「インパクト投資」が国内投信市場でも広がりを見せつつある。11月には、前月に設定されたばかりの「野村 ACI先進医療インパクト投資」がインパクト投資を行う公募ファンドとしては日本で初めてシリーズを通じて純資産残高が1000億円を突破した。

 同シリーズのうち、為替ヘッジを行わない年2回決算型の「Bコース」<2018102302>はすでに500億円以上の純資産残高となっている。同シリーズは世界各国の株式を投資対象として、先進医療関連企業のうち、成長性や財務、割安度などに基づくスクリーニングを実施したうえでインパクト投資やESG投資の観点から銘柄を選定する。

 近年盛んになってきているESG投資が「環境への配慮」「社会性」「企業統治」などに対する取り組みを評価して運用プロセスに組み入れるのに対して、インパクト投資はESG投資の一つの分野ではあるものの、さらにそこから進んで、社会的課題の解決につながるビジネスを展開する企業などに直接投資を行うものである。社会的課題を解決すると同時に、企業も経済的利益を達成するという考え方に基づいたより積極的な投資手法を指しており、3年余り前より日本でもファンドが設定されている。

 「BR・インパクト株式F(ノーロード/H無)」<2015093004>「BR・インパクト株式F(ノーロード/限定H有)」<2015093003>は先進国の株式が投資対象で、10月末時点では米国以外の銘柄が約4割含まれており、モーニングスターレーティングは11月末時点でそれぞれ4ツ星、5ツ星と良好となっている。

 また、「世界インパクト投資ファンド」<2016082602>は、「衣食住の確保」「生活の質向上」「環境問題」の3カテゴリーに分類される10のテーマを注目テーマとして掲げ、新興国も含めたグローバルな投資を行うファンドとなっている。純資産残高は11月末時点で476億円と、「野村 ACI先進医療インパクト投資」の「Bコース」に次いで大きいファンドとなっている。
提供:モーニングスター社
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