トルコリラに落ち着き、関連ファンドの残高も改善、新たな火種も
米国との関係悪化を受けてトルコリラが急落したのは2018年8月。リラ急落を受けて、同通貨の通貨選択型ファンドをはじめとしたトルコ関連ファンドは純資産残高の急落に見舞われたが、その後は回復基調が続いている。
国内公募追加型株式投信を対象に、通貨選択型ファンも含めてファンド名に「トルコ」を含むファンドについて、純資産残高の推移をみると、2018年8月末時点は1980億円と前月末比30.3%も減少したが、翌9月末時点は前月末比12.4%増の2226億円、10月末時点は同6.9%増の2380億円、11月末時点は同6.7%増の2539億円となり、急落前の2018年7月末時点の2839億円の約9割の水準にまで戻してきた。9月にトルコ中央銀行が大幅利上げを決めたほか、米国との緊張緩和や経常収支の改善などを背景に、リラが9月中旬以降緩やかに反発していることが支えとなっている。
米国の先行きの利上げ停止観測が追い風になるとの見方もあるが、新たな火種が浮上しており、先行きについて楽観はできない。トルコがシリア北部で新たな軍事作戦を開始する方針を表明している。クルド人武装勢力の掃討が目的であるが、同勢力は米国が支援していることから、対米関係が再度悪化する懸念が広がっている。
提供:モーニングスター社
国内公募追加型株式投信を対象に、通貨選択型ファンも含めてファンド名に「トルコ」を含むファンドについて、純資産残高の推移をみると、2018年8月末時点は1980億円と前月末比30.3%も減少したが、翌9月末時点は前月末比12.4%増の2226億円、10月末時点は同6.9%増の2380億円、11月末時点は同6.7%増の2539億円となり、急落前の2018年7月末時点の2839億円の約9割の水準にまで戻してきた。9月にトルコ中央銀行が大幅利上げを決めたほか、米国との緊張緩和や経常収支の改善などを背景に、リラが9月中旬以降緩やかに反発していることが支えとなっている。
米国の先行きの利上げ停止観測が追い風になるとの見方もあるが、新たな火種が浮上しており、先行きについて楽観はできない。トルコがシリア北部で新たな軍事作戦を開始する方針を表明している。クルド人武装勢力の掃討が目的であるが、同勢力は米国が支援していることから、対米関係が再度悪化する懸念が広がっている。
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