「ロボテック」シリーズ2ファンドが5ツ星返り咲き、ポストコロナ社会でロボット関連ファンドに関心
20年4月末時点のモーニングスターレーティングにおいて、「ロボット・テクノロジー関連株ファンド−ロボテック−」と「ロボット・テクノロジー関連株ファンド(年1回決算型)−ロボテック(年1回)−」の2本が、ともに10カ月ぶりに5ツ星に返り咲いた。両ファンドを含めたロボット関連株式に投資するファンドの中期的なパフォーマンスは良好で、今後は、コロナ後の社会生活の観点から関心が高まることも想定される。
「ロボテック」シリーズは、ロボット関連産業、製造業・運輸・ヘルスケアなどの分野で自動化を行う企業、これらの企業の技術を支える半導体やソフトウェア企業などに投資する。
実質的な運用は、世界最大級の保険・資産運用グループであるアクサ・グループのアクサ・インベストメント・マネージャーズが手掛ける。20年3月末時点のポートフォリオを見ると、組入比率上位5業種は「半導体・半導体製造装置」21.5%、「資本財」17.6%、「テクノロジー・ハードウェア」15.5%、「ヘルスケア機器・サービス」14.4%、「ソフトウェア・サービス」13.4%。「ロボット・テクノロジー関連株ファンド−ロボテック−」の20年4月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は8.65%とカテゴリー「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」平均(0.51%)を8.14%上回り、カテゴリー内上位9%(186本中15位)となった。
また、20年3月の月次リターンはカテゴリー内上位12%、4月は同14%といずれも上位となった。コロナショックに見舞われる中でも、FA(工場生産の自動化)機器部品をオンラインで販売するミスミグループ本社、Eコマースの米アマゾン・ドット・コムなどのほか、テレワーク需要拡大によるデータ量の増大がプラスに働いた米エヌビディアなどが寄与し、カテゴリー内で相対的に優れたパフォーマンスとなった。
国内公募投資信託(ETF除く)のうち、ファンド名に「ロボ」を含むロボット関連株式型ファンドは17ファンドある。うちレーティングが付与されているファンドは13ファンドあり、その平均は4.3となった。レーティングは、運用実績3年以上のファンドを対象として、パフォーマンスがカテゴリー内でどの程度良好であるかを5段階の星の数で示したものだ。5ツ星(★★★★★)が最上位で、星の数が多いほど運用が優れていることを表す。5ツ星に返り咲いた「ロボテック」シリーズの2ファンドを含め、ロボット関連株式ファンドのレーティング平均の高さは、関連ファンドの運用の優位性を示している。
ロボット関連企業は、先進国での労働人口の減少への対応や生産の効率化といった観点から注目を集めてきたが、直近では、ソーシャルディスタンスを求められる社会の変革や生産現場・社会生活における省人化、治療薬の開発といった観点から、コロナ後の社会における成長分野として関心を集めている。ロボット関連株式ファンドに対する注目度が高まることも考えられる。
ロボット関連ファンドの資金フローは改善基調にある。関連17ファンドの純資金流出入額の合計を見ると、20年3月に34億円の純資金流入と22カ月ぶりの純資金流入となり、4月も2億円と規模は小さいものの純資金流入が続いた。ちなみに、世界初のロボット関連ETFである米国ETF「ロボティックス・アンド・オートメーション・インデックスETF」(ティッカー:ROBO)の資金フローを見ると、4月は1億円の純資金流入。額は小さいが12カ月ぶりに純資金流入に転じている。
提供:モーニングスター社
「ロボテック」シリーズは、ロボット関連産業、製造業・運輸・ヘルスケアなどの分野で自動化を行う企業、これらの企業の技術を支える半導体やソフトウェア企業などに投資する。
実質的な運用は、世界最大級の保険・資産運用グループであるアクサ・グループのアクサ・インベストメント・マネージャーズが手掛ける。20年3月末時点のポートフォリオを見ると、組入比率上位5業種は「半導体・半導体製造装置」21.5%、「資本財」17.6%、「テクノロジー・ハードウェア」15.5%、「ヘルスケア機器・サービス」14.4%、「ソフトウェア・サービス」13.4%。「ロボット・テクノロジー関連株ファンド−ロボテック−」の20年4月末時点の過去3年間のトータルリターン(年率)は8.65%とカテゴリー「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」平均(0.51%)を8.14%上回り、カテゴリー内上位9%(186本中15位)となった。
また、20年3月の月次リターンはカテゴリー内上位12%、4月は同14%といずれも上位となった。コロナショックに見舞われる中でも、FA(工場生産の自動化)機器部品をオンラインで販売するミスミグループ本社、Eコマースの米アマゾン・ドット・コムなどのほか、テレワーク需要拡大によるデータ量の増大がプラスに働いた米エヌビディアなどが寄与し、カテゴリー内で相対的に優れたパフォーマンスとなった。
国内公募投資信託(ETF除く)のうち、ファンド名に「ロボ」を含むロボット関連株式型ファンドは17ファンドある。うちレーティングが付与されているファンドは13ファンドあり、その平均は4.3となった。レーティングは、運用実績3年以上のファンドを対象として、パフォーマンスがカテゴリー内でどの程度良好であるかを5段階の星の数で示したものだ。5ツ星(★★★★★)が最上位で、星の数が多いほど運用が優れていることを表す。5ツ星に返り咲いた「ロボテック」シリーズの2ファンドを含め、ロボット関連株式ファンドのレーティング平均の高さは、関連ファンドの運用の優位性を示している。
ロボット関連企業は、先進国での労働人口の減少への対応や生産の効率化といった観点から注目を集めてきたが、直近では、ソーシャルディスタンスを求められる社会の変革や生産現場・社会生活における省人化、治療薬の開発といった観点から、コロナ後の社会における成長分野として関心を集めている。ロボット関連株式ファンドに対する注目度が高まることも考えられる。
ロボット関連ファンドの資金フローは改善基調にある。関連17ファンドの純資金流出入額の合計を見ると、20年3月に34億円の純資金流入と22カ月ぶりの純資金流入となり、4月も2億円と規模は小さいものの純資金流入が続いた。ちなみに、世界初のロボット関連ETFである米国ETF「ロボティックス・アンド・オートメーション・インデックスETF」(ティッカー:ROBO)の資金フローを見ると、4月は1億円の純資金流入。額は小さいが12カ月ぶりに純資金流入に転じている。
提供:モーニングスター社