「ティー・ロウ・プライス 米国成長株式ファンド」残高3000億円突破、直近10年の設定で2番目の速さ

 「ティー・ロウ・プライス 米国成長株式ファンド」の純資産残高が21日に3049億円となり、設定(19年12月27日)から93日目で3000億円台を突破した。直近10年間(10年5月−20年4月)に設定された国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く)のうち残高3000億円を突破したことのあるファンドは29本あり、設定から93日目での3000億円突破は2番目の速さとなる。

 同ファンドは、設定日の純資産残高が1482億円と、設定日残高としては19年設定(設定日時点)205本中トップで好発進してから、順調に残高が拡大している。販売会社は、みずほ銀行とみずほ証券の2社である。

 同ファンドは、米国株式の中から利益とキャッシュフローにおいて長期的な成長期待があると判断した銘柄に投資する。米国でアクティブ運用に強みを持ち、優れた実績を上げているティー・ロウ・プライスが運用を手掛ける。同社創業者が1950年に立ち上げ、70年の長期運用実績を有する米国籍の第一号ファンド「T. Rowe Price Growth Stock Fund」と同様の運用戦略を採用する。

 銘柄選択に際しては、同社アナリストの調査情報に基づくボトム・アップ・アプローチを重視する。20年4月末時点のポートフォリオを見ると、業種別組入比率上位は「情報技術」36.5%、「一般消費財・サービス」19.1%、「コミュニケーション・サービス」16.8%。20年4月末時点の3カ月のトータルリターンは−7.30%と、新型コロナウイルスの拡大を受けた米国株式の2−3月にかけての急落が響きマイナスのリターンとなったが、モーニングスターカテゴリー「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」平均(−14.29%)を6.99%上回り、カテゴリー内上位19%(224本中42位)となった。

 残高増加のけん引役は、旺盛な資金流入だ。設定来の5カ月のうち、19年12月、20年3月、4月の3カ月で純資金流入額が国内公募追加型株式投信全体でトップとなり、20年1月は3位、2月は2位となった。5月(21日まで、モーニングスター推計)も105億円の純資金流入でトップとなっている。

 「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」に属するアクティブファンドの純資産残高上位10ファンドの顔ぶれを見ると、テクノロジー、AI(人工知能)、バイオといったテーマ関連色のある銘柄が多数を占める。業種を絞らず幅広い銘柄の中から選定する一般的なアクティブファンドは「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」シリーズの2ファンドと同ファンドしかなく、コア資産である米国株式の中でもスタンダードなタイプの主力ファンドとして人気を集めている。

 なお、同様の運用戦略をとる「T. Rowe Price Growth Stock Fund」のパフォーマンスを見ると、20年4月末時点の過去20年間のトータルリターン(年率)は7.47%でモーニングスターカテゴリー「米国大型株式」内で上位10%。同月末時点の米モーニングスターレーティングは4ツ星と長期的な運用成績は優れている。
提供:モーニングスター社
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