外出自粛中に投資開始・再開、5割弱が「投資のチャンス」と判断−ネット銀行調査

 外出自粛期間に投資を開始または再開した人の47%が「相場を見て投資のチャンスだと考えたから」と回答――。そんな調査結果が、住信SBIネット銀行が6月9日−16日に同行の顧客3949人を対象に実施した「外出自粛期間での意識・行動変化に関するアンケート」により明らかになった。

 コロナ危機により国内外の株式市場は3月にかけて大幅に下落しており、割安になったと判断した投資家が多かったようだ。また、投資を開始・再開した理由で二番目に多かったのが「投資に充てる時間ができたから」(27%)、次いで「将来を考えて投資が必要と考えたから」(24%)となっており、景気の落ち込みによる将来不安などマーケットの動向以外の要因も投資行動に影響を与えたことが分かる。

 「具体的にはこの期間(3−5月)にどのような投資行動を取ったか」(複数回答)との質問に対しては、最も多かったのが「国内株の売買をした」で50%超、次いで「投資信託の売買をした」が30%超、「積立投資(外貨・投信・ロボアド等)を始めた」が20%超などとなっている。

 国内株式の回答が目立ったのは、コロナ危機が深刻化した際は連日テレビで株価指数が大きく変動したことが報じられており、投資チャンスと見て比較的馴染みのある国内株式を売買する投資家が多かったためと思われる。一方、投信や積立の回答も多かったことは、マーケットが不安定な値動きとなる中で銘柄や資産の分散、時間の分散といった投資手法にも関心が向かったことが伺える。

 また、「外出自粛が解除されても、引き続きオンラインで行いたいものはあるか?」(複数回答)との問いに対しては、「銀行取引や株式投資等の資産運用」が50%超で最多となり、30%超の回答となった「サービスへの申し込み」「日用品の買い物」を上回った。

 オンライン取引のニーズが高いのは、ネット銀行の顧客が対象のアンケートであるためそのような回答が多くなると考えられるものの、感染拡大防止の観点から対面での取引を避けたいという意向も反映していると思われる。

 「外出自粛期間中、現金の使用頻度が減ったか?」という問いに対しても69%が「はい」と答えており、接触を避けることが可能なキャッシュレス決済に対する需要が高まっていることが一因とみられる。
提供:モーニングスター社
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