運用コストを切り詰めた日本株アクティブファンド、三菱UFJ国際投信が「百戦錬磨の名人ファンド」を設定

 三菱UFJ国際投信は、信託報酬を受託会社(信託銀行)に支払う年0.044%(税込み)のみに限定し、その他の費用は投資家に利益が出ている場合の成功報酬のみという国内で唯一の報酬体系を導入した新アクティブファンド「百戦錬磨の名人ファンド」を9月23日に新規設定し、運用を開始した。成功報酬型のファンドは、農林中金バリューインベストメンツが設定・運用する「農中<パートナーズ>おおぶねグローバル(長期厳選)」などがあるが、運用会社の報酬を成功報酬のみに限定しても販売会社に年0.2981%(同)を支払うため、受託会社と合わせて年0.33%(同)の信託報酬が必要となっていた。野村アセットマネジメントが期間限定で信託報酬を無料とする「野村スリーゼロ先進国株式投信」を設定しているが、その例を除くと、国内で最も固定的な運用コストが低いファンドになる。

 新ファンドの取り扱いは、同社がインターネットで投資信託の直接販売を行っている「三菱UFJ国際投信ダイレクト“mattoco(マットコ)”」で取り扱う。同ファンドが極端に低い手数料率を実現できたのも、製造と販売を一体となって行うからこそであるといえる。成功報酬は、成果報酬控除前基準価額が実質的な過去最高益を超えた場合に限り、超えた額の15%を運用会社が受け取る仕組み。購入時の手数料も無料だ。同社では、「信託報酬に対するコスト意識が高く、かつ、中・長期で安定した収益の確保を望まれているお客さまにぜひ、ご活用をいただきたい」としている。

 同ファンドの運用は、日本の株式を実質的な投資対象とし、相対的に魅力ある銘柄を「買い」、相対的に魅力のない銘柄を「売る」ことを組み合わせて、株式市場全体値動きに左右されない安定的な収益の確保をめざす。いわゆる「マーケットニュートラル戦略」で運用する。市場全体が下落しても、魅力的な銘柄群で作った買いポートフォリオリオと「売りポートフォリオ」があるため市場全体の下落の影響を受けにくいメリットがある一方、「売りポートフォリオ」を持っているだけに市場全体の上昇に追随しないというデメリットがある。ただ、運用会社の銘柄の魅力度の判定が確かであれば、「買い」と「売り」の双方のポートフォリオから超過収益を得ることができ、市場の変動に左右されない安定的なリターンが期待できる。

 同ファンドと同じ運用戦略で運用しているマザーファンドは2004年4月から約16年間の運用実績があり、2020年7月まで設定来で約40%のプラスリターンをあげている。年率換算すると年2.13%程度のリターンを着実に積み重ねていることになる。株式市場のボラティリティー(価格変動率)が高まっている時でもあり、「買い」と「売り」を組み合わせた運用には一定のニーズがあると考えられる。また、同ファンドの運用の仕組みから、「大きなリターンを狙わず、着実なリターンを重ねたい」という投資家に向いているファンドといえる。

 投信直販チャネルの「mattoco」では、新ファンドの設定に合わせて「本気の資産づくり応援キャンペーン」を展開する。9月23日の設定日から2021年3月31日までに、新ファンドを50万円以上購入すると、購入金額に応じて最大5万円分のAmazonギフト券をプレゼントする。購入金額50万円以上100万円未満ではギフト券500円分、100万円以上500万円未満で2000円分、500万円以上1000万円未満で2万円分、1000万円以上で5万円分となる。3月31日までに購入した累積の購入額を合計してプレゼントするが、2021年6月30日までに途中売却した場合は、キャンペーンの対象にはならない。

 また、9月30日から10月28日まで、参加無料(事前登録制)のオンラインセミナーを合計4回、mattoco公式サイト上で展開する。各回の開催時間は19:00から40分間。9月30日、10月14日・28日は「どんなときもプラスを目指す、百戦錬磨の名人ファンドの魅力」。10月21日は「コロナ禍でも動じない! 運用会社社員が実践している資産形成とは」をテーマに実施する。
提供:モーニングスター社
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