「キャピタル世界株式ファンド」資金流入加速、純資産残高はコロナ前から倍増

 「キャピタル 世界株式ファンド」への資金流入ピッチが強まっている。モーニングスターの推計によると、21年10月の純資金流出入は123億円の流入超過と12カ月連続の流入超過となった。純資金流入額を設定(07年10月)来の169カ月で見ると、設定月の339億円に次ぐ第2位。前月が第3位であるなど、今年6月以降は5カ月連続で上位10位内となっており、直近で高水準な流入基調が継続している。21年は10月末迄で597億円の流入超過となっており、設定来で年間の純資金流入額が最大となった17年の630億円を上回るペースとなっている。

 同ファンドは、外国籍(ルクセンブルク籍)ファンドを通じて、実質的に新興国を含む世界の株式に分散投資をする。21年9月末時点のポートフォリオの組入銘柄数は306で、組入上位銘柄は米『テスラ』(組入比率5.9%)、米『マイクロソフト』(同3.5%)、米『フェイスブック』(同3.0%)。地域別構成比は、国籍ベースでは北米59%、欧州25%、エマージング市場8%などとなっているが、組入銘柄の地域別売上高に基づいた売上ベースでは、北米43%、欧州19%、エマージング市場30%などと新興国のウエイトが増加する。

 21年9月末時点の過去10年間のトータルリターン(年率)は16.68%とモーニングスターカテゴリー「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」平均を3.65%上回り、カテゴリー内上位13%。モーニングスターレーティングは21年9月末までの24カ月連続で4ツ星となっており、長期的にみた運用の効率性は優れている。資金流入と世界的な株価上昇を背景に純資産残高はコロナショック後の20年4月以降大きく伸びており、コロナショック前には1000億円近辺であったが、足元(11月4日時点)は2402億円にまで拡大している。

 外国籍ファンドと運用チームと運用戦略が同じ米国籍ファンド「American Funds New Perspective Fund」の21年10月末時点の過去20年間のトータルリターン(年率)は11.11%とベンチマークの「MSCI ACWI NR USD」を2.84%上回り、米モーニングスターカテゴリー「世界大型グロース株式」内で上位3%となっている。

 なお、10月1日には、「キャピタル 世界株式ファンド(DC年金つみたて専用)」がつみたてNISA対象ファンドに採用されている。
提供:モーニングスター社
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