業界最低コストのインデックスファンドシリーズ「SBI・V」に「全世界」追加

 SBIアセットマネジメントは、世界最大級の投信運用会社である米国バンガード社のETFを組み入れた低コストインデックスファンドシリーズ「SBI・Vシリーズ」の新ファンドとして、1月31日に「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全世界株式)」を新規設定する。バンガード社のETF「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」を実質的な主要投資対象とし、信託報酬はETFの運用管理費用も含めて年0.1438%程度(年率/税込)と極めて低い水準に設定した。

 「SBI・Vシリーズ」は、米国バンガード社のETFを組み入れた低コストインデックスファンド・シリーズで、これまでに「S&P500」「全米株式」「米国高配当株式」に投資するファンドを設定し、運用している。いずれも、同一ベンチマークのインデックスファンドとして最低水準の信託報酬率で提供している。同シリーズは、第1号ファンドの「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」が設定された2019年9月以来、2021年12月まで月次の資金流出入で資金流入超過が継続している(12月はモーニングスターの推計値)。21年12月末までの累計資金流入額は4109億17百万円。その間、各ファンドの基準価額が上昇したこともあって、シリーズの純資産残高は21年12月末現在で5160億25百万円になった。

 新たに設定する「SBI・V・全世界株式」は、バンガード社のETFへの投資を通じて全世界株式インデックス「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)」に連動した投資成果を目指す。同じインデックスをベンチマークに運用しているファンドに「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」があるが、このファンドの信託報酬率は税込みで年0.212%であるため、これを「SBI・V・全世界株式」は大幅に下回っている。

 また、全世界株式を対象としたインデックスの「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(円換算ベース)」をベンチマークにしたインデックスファンドでは、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」が年0.1144%(税込)で提供している。同ファンドは残高に応じた手数料逓減制を採用しているため、現在の残高4019億円での手数料水準は年0.1135%(同)になる。そして、同じく「MSCI ACWI」をベンチマークにしたインデックスファンド「たわらノーロード 全世界株式」の信託報酬率は、税込みで年0.132%になっている。

 ベンチマークにしているインデックスの違いは、「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」が小型株も含めた全世界の株式約9000銘柄を対象としていることに対し、「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」は小型株を含まない約3000銘柄を対象にしていることがある。この両指数のパフォーマンス面での違いは、過去10年以内では「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」がやや優位だが、10年以上の長期では「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」の方がやや優位というのが、現在の実績だ。
提供:モーニングスター社
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