3月はリスク「低い」ファンドが2カ月ぶりの純資金流入−リスクメジャー別資金フロー
米国の利上げ開始やウクライナ情勢の悪化に世界の金融市場が揺れた2022年3月。終わってみれば、新興国の株価が冴えない一方で、日米など先進国の株価は反発した。同月の国内公募追加型株式投信(ETF除く)への資金流出入を、ファンドのリスク水準を示すリスクメジャー別に見ると、低リスクの「低い」が2カ月ぶりの純資金流入となった一方、「高い」が2カ月ぶりの純資金流出となった。
リスクメジャーは、運用期間3年以上の国内ファンドについて、ファンドのリスク(標準偏差)が全ファンド中でどの水準にあるのかを、「低い」、「やや低い」、「平均的」、「やや高い」、「高い」の5段階で示したものである。
3月の純資金流入額(モーニングスター推計値)をリスクメジャー別に見ると、「低い」が423億円の純資金流入(前月は49億円の純資金流出)、「やや低い」が225億円の純資金流入(同186億円の純資金流入)、「平均的」が3334億円の純資金流入(同3383億円の純資金流入)、「やや高い」が1545億円の純資金流入(同681億円の純資金流入)となり、「高い」が168億円の純資金流出(同82億円の純資金流入)となった。前月に13カ月ぶりの純資金流出となった「低い」が再び純資金流入となり、前月に40カ月ぶりの純資金流入となった「高い」が再び純資金流出となった。
前月との差を見ると、「低い」が472億円、「やや低い」が39億円、「やや高い」が863億円増加した一方、「平均的」が50億円、「高い」が250億円減少。「低い」、「やや高い」で増加が、「高い」で減少が目立った。
「低い」は債券型やバランス型ファンドが大半を占める。収束の兆しの見えないウクライナ情勢を前に、リスク抑制を重視する投資家の関心が再び高まったと見られる。「低い」に属する個別ファンド(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く)の純資金流入額上位は、「投資のソムリエ」、「キャピタル・グローバル・ボンド・ファンドF(限定為替ヘッジ)」、「eMAXIS Slim先進国債券インデックス」となった。「投資のソムリエ」の純資金流入額は前月比3億円増の36億円。前月は純資金流入額が前々月比68億円減と大幅に減少していた。「キャピタル・グローバル・ボンド・ファンドF(限定為替ヘッジ)」、「eMAXIS Slim先進国債券インデックス」も純資金流入額が対前月比で増加に転じた。
「平均より高い」では、株式市場の反発を受けて、米国など先進国の株式に投資するファンドの一角への資金流入が強まった。「平均より高い」に属する個別ファンドの中で純資金流入額トップとなった「楽天・全米株式インデックス・ファンド」(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))と第2位の「netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」は純資金流入額の増加が継続し、第3位の「サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)」は前月の48億円の純資金流出から122億円の純資金流入に転じた。
「高い」では、国内株式の反発を受けて、日本株ブル型ファンドで逆張りスタンスの投資家によると見られる純資金流出が目立った。また、原油価格の乱高下を受けて関連ファンドからの純資金流出が見られた。なお、前月に74億円の純資金流入となった「iFreeレバレッジ NASDAQ100」は3月も140億円の純資金流入となり、前月に続いて「高い」に属するファンドの中で純資金流入額トップとなった。
提供:モーニングスター社
リスクメジャーは、運用期間3年以上の国内ファンドについて、ファンドのリスク(標準偏差)が全ファンド中でどの水準にあるのかを、「低い」、「やや低い」、「平均的」、「やや高い」、「高い」の5段階で示したものである。
3月の純資金流入額(モーニングスター推計値)をリスクメジャー別に見ると、「低い」が423億円の純資金流入(前月は49億円の純資金流出)、「やや低い」が225億円の純資金流入(同186億円の純資金流入)、「平均的」が3334億円の純資金流入(同3383億円の純資金流入)、「やや高い」が1545億円の純資金流入(同681億円の純資金流入)となり、「高い」が168億円の純資金流出(同82億円の純資金流入)となった。前月に13カ月ぶりの純資金流出となった「低い」が再び純資金流入となり、前月に40カ月ぶりの純資金流入となった「高い」が再び純資金流出となった。
前月との差を見ると、「低い」が472億円、「やや低い」が39億円、「やや高い」が863億円増加した一方、「平均的」が50億円、「高い」が250億円減少。「低い」、「やや高い」で増加が、「高い」で減少が目立った。
「低い」は債券型やバランス型ファンドが大半を占める。収束の兆しの見えないウクライナ情勢を前に、リスク抑制を重視する投資家の関心が再び高まったと見られる。「低い」に属する個別ファンド(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く)の純資金流入額上位は、「投資のソムリエ」、「キャピタル・グローバル・ボンド・ファンドF(限定為替ヘッジ)」、「eMAXIS Slim先進国債券インデックス」となった。「投資のソムリエ」の純資金流入額は前月比3億円増の36億円。前月は純資金流入額が前々月比68億円減と大幅に減少していた。「キャピタル・グローバル・ボンド・ファンドF(限定為替ヘッジ)」、「eMAXIS Slim先進国債券インデックス」も純資金流入額が対前月比で増加に転じた。
「平均より高い」では、株式市場の反発を受けて、米国など先進国の株式に投資するファンドの一角への資金流入が強まった。「平均より高い」に属する個別ファンドの中で純資金流入額トップとなった「楽天・全米株式インデックス・ファンド」(愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式))と第2位の「netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」は純資金流入額の増加が継続し、第3位の「サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)」は前月の48億円の純資金流出から122億円の純資金流入に転じた。
「高い」では、国内株式の反発を受けて、日本株ブル型ファンドで逆張りスタンスの投資家によると見られる純資金流出が目立った。また、原油価格の乱高下を受けて関連ファンドからの純資金流出が見られた。なお、前月に74億円の純資金流入となった「iFreeレバレッジ NASDAQ100」は3月も140億円の純資金流入となり、前月に続いて「高い」に属するファンドの中で純資金流入額トップとなった。
提供:モーニングスター社