投資家のリスク意識高まる、4月のリスクメジャー「平均より高い」への流入超過額は大幅減

 米国株式が急落するなど、2022年4月は、インフレの高進、各国の金融引き締め、ウクライナ危機などを受けて世界の金融市場が揺れた。モーニングスターのリスクメジャー別の資金フローを見ると、投資家のリスクに対する意識が高まっていることが窺える。
 リスクメジャーは、運用期間3年以上の国内ファンドについて、ファンドのリスク(標準偏差)が全ファンド中でどの水準にあるのかを、「低い」、「やや低い」、「平均的」、「やや高い」、「高い」の5段階で示したものである。

 4月は、金融市場の混乱を背景に、リスクメジャー付与全ファンドに対する純資金流入額が前月比49.4%減の2709億円と前月からほぼ半減した。リスクメジャー別でも、「低い」、「平均より低い」、「平均的」、「平均より高い」は純資金流入が続いたものの、流入超過額はいずれも前月から減少した。「高い」は前月に続いて純資金流出となり、流出超過額は前月から24億円増加した。

 「低い」、「平均より低い」、「平均的」、「平均より高い」の中でも、流入超過額の減少額が大きいのが「平均より高い」。4月の純資金流入額は19億円と前月比で1525億円(98.8%減)も減少した。次に減少額が大きかったのは「平均的」で、純資金流入額は前月比870億円減少した。

 全体的に資金流入の勢いが弱まる中で、相対的にリスク水準の高い「平均的」、「平均より高い」においてその傾向が強く見られた。純資金流出が継続した「高い」と合わせて、投資家がリスクの高いファンドに対して慎重姿勢を強めていると見られる。5月も世界の株式市場が乱高下するなど金融市場に落ち着きは見られない。リスク警戒から回避へとシフトが進むか注目される。
提供:モーニングスター社
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