「ファイン・ブレンド(毎月分配型)」が20カ月ぶり5ツ星、5資産分散で大幅な下落を回避

 日興アセットマネジメントのバランス型ファンド「ファイン・ブレンド(毎月分配型)」が2022年7月末時点のモーニングスターレーティングで5ツ星を回復した。直近のレーティングの推移を見ると、2021年2−11月まで10カ月連続で3ツ星、その後同12月−2022年6月まで7カ月連続で4ツ星。5ツ星獲得は、2020年11月末以来20カ月ぶりとなる。

 モーニングスターでは毎月、運用期間3年以上のファンドを対象にレーティングを付与している。レーティングは、リスク調整後のリターンがその属するカテゴリーの中でどの水準にあるのかを5段階で示したもので、最上位の5ツ星は相対的な運用効率に優れていることを表す。

 同ファンドは、実質的に、日本国債、海外債券(高金利海外債券)、グローバル株式(グローバル高配当株式)、グローバルREIT、金という強みの異なる5つの資産に投資する。海外債券(高金利海外債券)、グローバル株式(グローバル高配当株式)、グローバルREITには収益性を、日本国債には安定性を、金には分散効果を期待している。

 各資産が基準価額に及ぼす影響度合いが概ね均等となることを目指して資産配分を決定する戦略(ファイン・ブレンド戦略)を用いて、基準価額が特定の資産から受ける影響を抑制。資産配分比率を定期的に見直し、基準価額の変動抑制効果を高めながら安定的な収益の獲得を目指す。2022年7月末時点の資産構成比は、日本国債47.1%、高金利海外債券18.6%、グローバル高配当株式9.0%、グローバルREIT6.4%、金17.1%などとなっている。

 同ファンドは、短期的な値上がり幅が限定される傾向があるが、一方で値下がり幅も小さくなる傾向にある。設定(2013年3月)来の月次トータルリターンを見ると、全112カ月(2013年4月−2022年7月)のうち9割近くの99カ月で±2%以内に収まっている。市場環境に関わらず、大きく勝つことも負けることもなく、安定した運用が継続している。

 同ファンドの安定した運用、中でも「大きく負けない運用」という特性に対して、投資家の関心が高まることもありそうだ。資産運用において、大きく負けないことは重要なポイントの一つである。値下がりした場合、回復するためには下落時よりも大きな上昇力を要するからだ。例えば、株価1万円が8000円に値下がりした場合の下落率は20%だが、8000円から1万円に回復するまでには25%の上昇が必要となる。大きな負けを回避することで、長期的な投資の可能性も高まる。

 世界の金融市場は、インフレの高進とその抑制のための各国金融当局による金融引き締め、ロシアのウクライナ侵攻とその長期化などを背景に2022年に入ってから混乱し、足元でも不安定な状態が続く。各資産の値動きが大きくなるリスクがある中で、大きな負けを回避して長期的かつ安定的に収益を獲得するスタンスが改めて意識されそうだ。
提供:モーニングスター社
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