国内公募追加型株式投信（確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、およびＥＴＦ除く）を対象として、２０２２年（年間）の純資金流入額上位ファンド（２０２２年１２月はモーニングスター推計値を使用）を確認したところ、「ｅＭＡＸＩＳ　Ｓｌｉｍ米国株式（Ｓ＆Ｐ５００）」が７３５９億円の純資金流入でトップとなった。同ファンドを始め、つみたてＮＩＳＡ対象のインデックスファンドへの資金流入が加速した。

　「ｅＭＡＸＩＳ　Ｓｌｉｍ米国株式（Ｓ＆Ｐ５００）」の純資金流入額は前年比で２０１３億円増加し、前年の２位からランクアップした。第３−５位の「ｅＭＡＸＩＳ　Ｓｌｉｍ全世界株式（オール・カントリー）」「楽天・全米株式インデックス・ファンド」（愛称：楽天・バンガード・ファンド（全米株式））、「ＳＢＩ・Ｖ・Ｓ＆Ｐ５００インデックス・ファンド」（愛称：ＳＢＩ・Ｖ・Ｓ＆Ｐ５００）もつみたてＮＩＳＡ対象のインデックスファンド。いずれも純資金流入額が前年から増加し、前年に続いてトップ１０入りした。

　アクティブファンドである「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」の「Ｄコース」と「Ｂコース」も前年に続いてトップ１０入りしたが、つみたてＮＩＳＡ採用のインデックス４ファンドとは対照的に、いずれも純資金流入額が前年から減少した。２０２２年の世界の株式は主要各国の利上げを受けて大幅に下落したが、軟調相場の中でも、つみたてＮＩＳＡ採用のインデックス４ファンドには、長期スタンスの投資家の資金流入が強まった。

　アクティブファンドの中で健闘したのが第７位に入った「インベスコ　世界厳選株式オープン＜為替ヘッジなし＞（毎月決算型）」（愛称：世界のベスト）。２０２２年の純資金流入額は１７４２億円となり、前年から１１２８億円増加した。また、２０２１年１２月後半に運用を開始した「ファンドスミス・グローバル・エクイティ・ファンド」も１５８３億円の純資金流入と前年から純資金流入額が増加し、第８位となった。
提供：モーニングスター社