相場好転時に備え、現金比率高いファンドが狙い目=米モーニングスター

 金融市場の混乱で株価の下落が止まらず、投資家は苦労して得た資産の価値が下がるのを目の当たりにした。投資家の心理は2つの選択肢の間で揺れ動いている。
 第一の選択肢は保有している金融商品を即座に売却するというものだ。多くの調査結果が証明していることだが、投資家は衝動に突き動かされ高値で買って安値で売り、自分の首を絞める傾向にある。感情や恐怖心にかられて決断をすれば勝算は低くなり、一度市場から遠ざかれば再投資するタイミングを決めるのは困難となる。
 より好ましいのは2つ目の選択肢となる。これは痛みに耐え、長期の投資計画に従うことだ。今の相場でこのような計画を全うするには相当の忍耐と度胸が必要となる。既に広範に及んでいる損失を取り戻すには時間がかかる上、回復する前に一段と悪化する恐れもある。しかし、こうした低迷相場は余剰資金を投入して銘柄を安く買えるチャンスでもある。また、保有しているファンドが低コストで、十分に分散投資をしており、有能なチームによって運営されていれば、長期投資にこだわるほど好パフォーマンスにつながるはずだ。一部銘柄が紙切れと化したというニュースは気がかりではあっても、ファンドが無価値になるわけではない。
 現在の厳しい相場環境では現金の比率が高いファンドの魅力が高まっている。大半のファンドの現金保有比率は資産の5%かそれ未満となっているが、手元に現金が多くあれば相場の好転時にすばやく買いを入れることができる。(2008年9月30日付コラムを抄訳)


提供:モーニングスター社
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