岡三AMがアジアの環境関連に注目する「アジア環境関連株オープン」を設定

 岡三アセットマネジメントは2月26日、アジアの環境関連の株式に注目する「アジア環境関連株オープン(愛称=グリーンドラゴン)」(追加型/海外/株式)<2010022608>の設定・運用を開始した。日本など先進国の環境対応強化に注目し、先進国株式を中心に組み入れるファンドは過去にも数多く設定されているが、アジアの中でも特に環境関連企業に着目したファンドは珍しい。販売会社は岡三証券、静岡東海証券、益茂証券、丸福証券、三晃証券、阿波証券。年2回(2月26日、8月26日)決算。3月9日時点での純資産額は34億2400万円。
 「アジア環境関連株オープン」は、マザーファンド(アジア環境関連株マザーファンド)を通じた投資を行う。日本を除くアジア地域の10カ国・地域(インド、インドネシア、韓国、シンガポール、タイ、台湾、中国、フィリピン、香港、マレーシア)の上場株式(含むDR)を投資対象に、先進国の技術を取り込むと同時にコスト面での優位性を活かした高い成長性が見込まれる環境関連の株式に投資する。
 マザーファンドの運用については、RCMアジア・パシフィック・リミテッドに運用権限の一部を委託する。RCMアジアは、ドイツを本拠地とする総合金融グループアリアンツSE傘下の株式専門の運用会社RCMのアジア拠点となる。RCMでは特にグラスルーツリサーチと呼ばれる独自の調査体制を築いており、世界中の300人以上の市場調査員などを配置し、通常の株式調査とは異なった側面からの調査を行っている点に特徴がある。加えて、RCMでは環境配慮型企業などの調査や、環境関連企業の銘柄を組み入れたファンドの運用も手掛けており、そうした調査の経験が同ファンドの運用にも活かされる見通しだ。
 ポートフォリオ構築においては、日本を除くアジアの上場企業から、環境事業への取り組みや環境事業の成長性、アジアの環境ビジネスの拡大といった観点からのスクリーニングを実施。300銘柄からなる投資ユニバースを構築する。RCM社の企業分析とグラスルーツリサーチを併用し、投資候補銘柄約80銘柄を抽出。さらに、ポートフォリオ・マネージャーがバリエーションなどから約35銘柄から70銘柄でポートフォリオを構築する。「株式市場の時価総額の規模の関係上、中国、香港の比率が高くなる」(企画総務部)という。
 投資対象銘柄については、「再生可能エネルギー」(太陽光・風力・水力発電など)、「環境汚染の削減」(資源リサイクル、鉄道、環境対応車など)、「エネルギーの効率的利用」(バイオマス燃料、リチウムイオン電池、LEDなど)、「水関連」(水質検査・浄化技術、水資源など)のビジネスに関連する企業に注目している。一方、「幅広くビジネスを展開している企業の中でも、世界的にも優れた技術があり投資可能な企業に注目する」(同)という。
 さらに、参考銘柄(実際に当ファンドに組み入れるというわけではない)をみても、欧米企業でも類例がある半導体メーカーや太陽電池メーカーなどの企業や水処理を手掛ける企業などがみられる半面、天然ガス会社やヤシ製品を手掛ける企業、バイオエタノール関連企業、鉄道関連など幅広い業種が並ぶ。今後の成長期待が高いアジア諸国ではインフラ整備などが進むことが予想されるなか、一般的に大きな恩恵を受けると見られるハイテクの環境関連銘柄以外にも、アジアの成長に即した幅広い銘柄に注目している。

主な購入費用など
申込単位:分配金受取コース(1万口以上1万口単位、1万円以上1円単位)、分配金再投資コース(1万円以上1円単位)
申込手数料(上限、税込み):3.15%
信託報酬率(年、税込み):1.806%
信託財産留保額:0.3%
提供:モーニングスター社
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