キャピタルAMが「フィリピン株ファンド」を5月28日に設定(2)

 キャピタル アセットマネジメントは5月28日から、フィリピン株を主要投資対象とする「フィリピン株ファンド」(追加型/海外/株式)の設定・運用を開始する。

 フィリピンでは、農業や工業といった第1次産業や第2次産業に加えて、新興国のなかでも第3次産業であるサービス業が発展しており、GDP占有率も高い。特にフィリピンでは他社業務の一部を一括して受注するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の世界シェアがインドに次いで2位となっており、さらに「近年はインドからシェアを奪いつつある」(同)という。また、鉄や銀、銅などの天然資源も有している。

 フィリピン株式市場は、2010年3月時点で時価総額は約1420億米ドル、上場企業数は260社に達している。ベトナム(ホーチミン証券取引所、ハノイ証券取引所)の時価総額よりは大きいが、ジャカルタ証券取引所よりは小さい。フィリピン証券取引所の歴史は130年超と古く、1日の出来高からみても十分に投資可能な水準という。

 フィリピン株式市場の代表的な指数であるフィリピン総合指数では、金融が29.85%を占め、電気通信サービス21.62%、公益事業16.17%、生活必需品14.34%と続く。新興国市場の特徴として金融セクターが多くを占めているが、個別株では総合通信サービス企業のPLDTの時価総額が大きく、これらの企業の値動きの影響を受けるという。一方で、港湾のリノベを手掛けるコンテナ企業のように、企業の規模は小さいものの、他市場ではみられない興味深い企業が上場しているという。

 同ファンドは、フィリピン株式のなかから比較的割安で投資妙味の高い銘柄に投資。トップダウン分析とボトムアップ分析を組み合わせて対象銘柄を選別する。最終ポートフォリオは、20銘柄から40銘柄で構成される予定。「世界的なシステミックなリスクからは遠い。預貸率も上昇の可能性がある」(同)ことから金融セクターを強気にみているほか、不動産関連やインフラ関連にも注目している。また、キャピタルAM自体が同ファンドの運用・調査を手掛けており、海外株式運用経験の長いファンドマネジャーが運用を担当する。

 株価指標でみたフィリピン株のPERは平均的な水準にまで回復し、特に割高感はないとみられる。一方、09年に新興国市場が大きく上昇したことに加え、フィリピン株式にはまだ出遅れ感が残っていることなどから、足元では外国人投資家の資金流入の動きも強まっているようだ。

主な購入費用など
申込手数料(上限、税込み):3.15%
信託報酬率(年、税込み):1.533%
信託財産留保額:0.3%
提供:モーニングスター社
Feature & Column 特集&コラム
  • 特集&コラム読み込み中です
このページのTOPへ
この情報は、ウエルスアドバイザー株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、安全性等について保証するものではありません。
また、このページは、投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としてはいません。
このページで提供している情報、記事、画像、図表などの転用、販売、再配信は固く禁じます。

当サイトに表示されている広告の一部はヤフー株式会社に配信を委託しています。ヤフー株式会社から配信される広告が表示されるページを訪問した際には、ヤフー株式会社も同社のcookies情報を取得いたします。そこで収集されるcookies情報については当社に提供・開示されることはなく、ヤフー株式会社が定めるプライバシーの考え方にしたがって管理されます。くわしくはこちらをご覧ください。また、ヤフー株式会社から配信される行動ターゲティング広告についてはこちらをご覧下さい。