インベスコ投信が09年の大型・中小型投資戦略を発表――企業業績は09年下半期から緩やかに回復へ
インベスコ投信投資顧問は27日、2009年の日本の経済見通しと投資戦略についての説明会を開催し、大型・中小型株の投資戦略を解説した。インベスコ投信では先進国に比べて立ち上がりの早いアジアの景気回復が寄与することで、日本企業の業績が09年下半期から緩やかながら回復に向かうと予想している。
日本の08年7〜9月期実質GDP(国内総生産)は2四半期連続のマイナスとなるなど、景況感の悪化が鮮明となる一方で、インベスコ投信では09年の日本株式市場の見通しとして3つのプラス要因を挙げている。第一に「歴史的・相対的・絶対的」に割安なバリュエーション。先行して悪材料が織り込まれたことや、企業の設備は適正水準にあり、下押し圧力が小さいなどセンチメント転換の兆しが見られるという。第二に、エネルギー・原材料価格の下落や、円高メリットなど交易条件の大幅な改善。第三は高収益体質に転換した日本の「企業力」である。こういったプラス要因を背景に、日本経済は09年後半から徐々に回復すると指摘している。
09年の大型株投資戦略としては、交易条件の大幅な改善が収益ドライバーになるとの見通しで、「資材・燃料価格の下落によりマージン拡大の恩恵を受ける電力・ガス関連、紙パ関連などの銘柄群が注目を集める」(大型株運用チーム チームヘッド・長田清英氏)という。また、日本株の内需関連企業業績が一段の伸長を遂げるためには、「企業に委ねるだけでなく、国が主導して内需を盛り立てていく態勢も必要」(同)との考えを示した。
一方、09年の中小型株投資では、特に需給関係で売られた成長株に関心を示しており、「需給のみで売られた一方、ファンダメンタルズが毀(き)損していない企業の成長力」(中小型株運用チーム チームヘッド・得能修氏)に注目している。
また、比較的景況感に左右されずに利益成長できる銘柄が多いとの見方から、ジャスダック銘柄を再評価する必要性にも触れた。さらに、低迷している年間のIPO(新規上場)については、回復は見込みにくい分、銘柄は厳選されるため、「IPO投資を考えるには面白い時期」(同)としている。ジャスダック上場企業の時価総額上位銘柄の足元の業績を見ると、08年度の営業増益率見通しが2ケタ以上と高水準にあるが、09年度は引き続き高い営業増益率を維持する可能性が高いとの見方を示した。
提供:モーニングスター社
日本の08年7〜9月期実質GDP(国内総生産)は2四半期連続のマイナスとなるなど、景況感の悪化が鮮明となる一方で、インベスコ投信では09年の日本株式市場の見通しとして3つのプラス要因を挙げている。第一に「歴史的・相対的・絶対的」に割安なバリュエーション。先行して悪材料が織り込まれたことや、企業の設備は適正水準にあり、下押し圧力が小さいなどセンチメント転換の兆しが見られるという。第二に、エネルギー・原材料価格の下落や、円高メリットなど交易条件の大幅な改善。第三は高収益体質に転換した日本の「企業力」である。こういったプラス要因を背景に、日本経済は09年後半から徐々に回復すると指摘している。
09年の大型株投資戦略としては、交易条件の大幅な改善が収益ドライバーになるとの見通しで、「資材・燃料価格の下落によりマージン拡大の恩恵を受ける電力・ガス関連、紙パ関連などの銘柄群が注目を集める」(大型株運用チーム チームヘッド・長田清英氏)という。また、日本株の内需関連企業業績が一段の伸長を遂げるためには、「企業に委ねるだけでなく、国が主導して内需を盛り立てていく態勢も必要」(同)との考えを示した。
一方、09年の中小型株投資では、特に需給関係で売られた成長株に関心を示しており、「需給のみで売られた一方、ファンダメンタルズが毀(き)損していない企業の成長力」(中小型株運用チーム チームヘッド・得能修氏)に注目している。
また、比較的景況感に左右されずに利益成長できる銘柄が多いとの見方から、ジャスダック銘柄を再評価する必要性にも触れた。さらに、低迷している年間のIPO(新規上場)については、回復は見込みにくい分、銘柄は厳選されるため、「IPO投資を考えるには面白い時期」(同)としている。ジャスダック上場企業の時価総額上位銘柄の足元の業績を見ると、08年度の営業増益率見通しが2ケタ以上と高水準にあるが、09年度は引き続き高い営業増益率を維持する可能性が高いとの見方を示した。
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