「愛称:果実12カ月」フィデリティ・ストラテジック・インカム・ファンドAコース――円高で魅力増す

 フィデリティ投信が運用する「フィデリティ・ストラテジック・インカム・ファンドAコース(為替ヘッジ付き)」の魅力が高まっている。
 同ファンドは米国国債・政府機関債、ハイ・イールド・ボンド、先進国債券(除く米国)、エマージング債券の4つの債券セクターに分散投資するファンド。1998年9月設定で10年以上の運用実績を誇る。運用方針は米国国債・政府機関債、ハイ・イールド債券、先進国債とエマージング債券に約3分の1ずつ投資、安定性と高利回り・成長性を追求する。

 今年に入り、同ファンドの純資産残高が急激に増加。米国をはじめとした世界的な景気後退懸念が広がるなか、比較的安全とされる債券に資金をシフトする動きが広がった。投資家はそのなかでも分配金を含めたリターンを追求する意欲は変わらず、利回りの高いハイ・イールド・ボンドや新興国債券を組み入れた同ファンドに注目が集まっている。

 円高の進行に歯止めが掛からず、為替ヘッジ付きのファンドが見直されはじめていることも追い風。これまで為替ヘッジ付きファンドはヘッジコストが敬遠される傾向にあったものの、フィデリティ投信の商品マーケティング部長・太田氏は「日本と欧米の金利差の縮小により、ヘッジコストが足元でほぼゼロの状態になっている」という。

 さらに、リターンが長期的に安定して良好なことも人気を後押ししているようだ。2010年7月末時点でモーニングスターカテゴリー「国際債券型(為替ヘッジあり)」に属する運用期間が10年以上の全20ファンドのなかで、リターンは上位。分配金利回りも7月末時点で9%台と高い水準を維持している。

 為替市場では足元の円高について、米景気鈍化懸念や欧州の財政問題を背景としたリスク回避目的の円買い、米長期金利の低下による構造的な円買いなどの要因が指摘されている。投資家のリスク回避志向も依然根強いなか、足元の円高傾向がすぐに是正されるとは考えづらく、為替ヘッジ付き債券ファンドの人気は今後もしばらく続きそうだ。
提供:モーニングスター社
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