世界の鉄道関連株に投資する「グローバル鉄道関連株オープン」(2)

 国際投信投資顧問が7月27日に設定・運用を開始した「グローバル鉄道関連株オープン」<2010072701>。著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが米大手鉄道会社を買収したことなどをきっかけに注目を集めている鉄道関連銘柄のうち、同ファンドでは実際に鉄道を運営する鉄道運営株と、鉄道部品や車体組み立てなどの鉄道産業株に分けて別々に管理・投資するが、なかでも成長期待の大きなアジアの銘柄への投資が足元多くなっている。販売会社はみずほ銀行、みずほインベスターズ証券。年2回(4月22日、10月22日)決算。8月25日時点での純資産額は20億8100万円。

 「グローバル鉄道関連株オープン」の8月4日時点での、「鉄道運営株マザーファンド」の組み入れ上位銘柄をみると、チャイナ・シェンファ・エナジーが7.3%となっている。チャイナ・シェンファ・エナジーは中国国内の石炭生産、電力開発事業を行う石炭エネルギー会社だが、鉱山からの石炭輸送のための鉄道網や港湾設備などの輸送インフラも手がけている。2位のMTRコーポレーションも香港を拠点とする公共交通サービス会社。一方、「鉄道産業株 マザーファンド」の組み入れを見ても、1位は中国で自動化装置や制御装置を手がけるホリシス自動化駆動技術となるなど、将来の成長期待が高いアジアの鉄道関連銘柄が上位となっている。

 「実際に鉄道関連の発注主体も受注主体もアジアが多い」(株式運用部 外国株式運用グループ)ことから、アジア企業の組み入れが多くなっているという。足元では、企業の四半期決算が出始めているが、鉄道関連の企業決算については、「中国では部品関連にサプライズがあった。韓国は事前予想通り。欧州企業では、売上は予想を下回るところが出たが、ユーロ安の恩恵を受け、利益は予想を上回ったところが出ている」(同)としている。

 「新興国、先進国ともに鉄道需要は強い」(同)とされ、新興国のみならず先進国においても多数の鉄道敷設計画が存在する。特に世界の高速鉄道の敷設距離は拡大見通しとなっており、2025年までに年率8.9%で敷設距離が伸びるとされている。同時に、鉄道関連ビジネスの拡大も期待されているという。特に先進国では、環境負荷が少ないというメリットが注目されている。主要先進国では20年までの二酸化炭素排出量削減目標を提示しており、今後はその実現に向けて二酸化炭素排出量の少ない鉄道や船舶といった輸送手段への転換、つまり「モーダルシフト」が進むことが予想されている。
 一方、新興国については都市間での大量輸送の手段がまだ整っていない国も多く、こうした大量輸送の観点から鉄道需要の伸びが期待されている。鉄道で都市間を結ぶことにより、都市間に新たに都市を設置することも容易となることから、「新興国(のインフラ)としてこれ以上ない」(同)交通手段という。また、「鉄道関連の注目点として、景気に左右されにくい点も挙げられる」(同)と話している。

 一方、鉄道関連銘柄ではとりわけ安全性を担保するといった高い要求がなされることから、「(業界への)参入障壁が高い」(同)といった面も注目できるという。

主な購入費用など
申込手数料(上限、税込み):3.15%
信託報酬率(年、税込み):1.7325%
信託財産留保額:0.3%
提供:モーニングスター社
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