ETF活用のバランス型ファンド――楽天投信が「楽天グローバル・バランス」を設定(2)

 上記の先進国株式・債券、新興国株式・債券といった基本的な資産クラスに加え、REIT(不動産投信)では「iシェアーズ ダウ・ジョーンズ米国不動産インデックス・ファンド」(米国の不動産セクター株の動きを示すダウ・ジョーンズ米国不動産インデックスに応じた投資成果を目指す)、コモディティ(商品)では、「iシェアーズS&PGSCIコモディティ・インデックス・トラスト」(世界のコモディティの動きを総合的に示すS&P GSCIトータル・リターン指数に応じた投資成果を目指す)といった資産クラスを投資対象としており(「安定型」以外)、国内で投資可能な資産クラスはほぼ網羅している形となる。各ETFはドルベースとなっている。

 同ファンドでは、長期の資産形成を目的として、リスク許容度や資金の特性に応じた「安定型」「成長型」「積極型」の3ファンドを用意。スイッチング手数料は無料(9月3日時点、販売会社は楽天証券、ひびき証券)となっている。「安定型」は、株式30%(先進国25%、新興国5%)、債券70%(先進国65%、新興国5%)と債券が多くなっており、「成長型」は株式45%(先進国37.5%、新興国7.5%)、債券45%(先進国37.5%、新興国7.5%)と株式と債券の比率がほぼ等しくなっており、加えてREIT5%、コモディティ5%に投資する形となる。「積極型」では、さらに株式への投資が増えており、株式55%(先進国45%、新興国10%)、債券は25%(先進国15%、新興国10%)となり、REIT、コモディティはそれぞれ10%ずつとなる。
 「10年、20年といった長期での地球全体の経済活動の規模の拡大を狙うもの」(大島和隆・CEO兼最高運用責任者)との観点から資産配分の最適化を図るため、日本への投資配分を厚くするホームカントリーバイアスはかけない。また、「アセットアロケーションは常にみている」(同)と各資産への投資配分比率などは随時見直す可能性があり、マーケットの急落にも対応可能としている。リスク・リターン特性の異なる3ファンドを備えることで、世界経済の情勢や景気動向、投資家本人の資金状況やリスク許容度に応じて投資家が資産の組み入れ内容を見直し、3ファンドを乗り換えることで長期的な資産形成につなげるファンドだ。仮に、今後各3ファンドの資産の組み入れ内容を見直したとしても、各ファンドの持つ「安定型」「成長型」「積極型」という特性自体の変更はないという。「長期投資を目的とした資金が継続的に入っている」(同)と、ファンドの特性を理解した積立投資を狙う顧客の資金が入っているようだ。
提供:モーニングスター社
Feature & Column 特集&コラム
  • 特集&コラム読み込み中です
このページのTOPへ
この情報は、ウエルスアドバイザー株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しましたが、その正確性、安全性等について保証するものではありません。
また、このページは、投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としてはいません。
このページで提供している情報、記事、画像、図表などの転用、販売、再配信は固く禁じます。

当サイトに表示されている広告の一部はヤフー株式会社に配信を委託しています。ヤフー株式会社から配信される広告が表示されるページを訪問した際には、ヤフー株式会社も同社のcookies情報を取得いたします。そこで収集されるcookies情報については当社に提供・開示されることはなく、ヤフー株式会社が定めるプライバシーの考え方にしたがって管理されます。くわしくはこちらをご覧ください。また、ヤフー株式会社から配信される行動ターゲティング広告についてはこちらをご覧下さい。