中小型株運用に強み持つスパークス、日本初「対話型投資」ファンド設定

 スパークス・アセット・マネジメントはこのほど、日本版スチュワードシップ・コードをテーマとした「スパークス・日本株式スチュワードシップ・ファンド」の当初募集を14日より開始すると発表した。6日に行われたメディア向け説明会で、当ファンドのファンドマネジャーを務めるスパークスの服部英明氏は、「金融機関の持株比率が薄れ、物言う株主の存在感が高まっている。加えて、政府が推進するコーポレートガバナンスの強化が株主価値経営のきっかけになることで、対話型投資が大きなリターンを生む可能性がある」と自信をのぞかせた。

 日本版スチュワードシップ・コードは、機関投資家が投資先企業と対話などを通じて、長期的な企業価値の向上や持続的な成長を促し、受託責任を果たすのに有用と考えられる7つの原則からなる。8月末までに160の機関投資家が日本版スチュワードシップ・コードの受け入れを表明しているものの、同コードをテーマとした国内公募追加型株式投信の設定はスパークスが初めて。当初はマネックス証券のみが販売する。

 当ファンドは、ROE(株主資本利益率)改善につながるような事業戦略や株主還元策などを提言していく「対話型投資ファンド」となる。日本の中小型株を主要投資対象とし、約30銘柄程度でポートフォリオを構築する。スパークスは、小型株専門の運用会社として創業した独立系運用会社で、徹底した企業調査・分析に基づく個別銘柄投資に強みを持つ。同社が運用する日本株ファンド(ロング/ショート戦略除く)の9月末時点のモーニングスターレーティングをみると、レーティング付与対象6本中すべてが4ツ星以上を獲得。当ファンドについても、その調査能力はいかんなく発揮される可能性が高い。
提供:モーニングスター社
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