分散効果が低下したいま、DIAMが新投資戦略「ダイナミックヘッジ」を提案

 DIAMアセットマネジメントが12日に開催したメディア向けセミナーで、同社の運用ソリューション本部・本部長兼同本部クオンツ運用グループ・グループリーダー星野元伸氏が新たな投資戦略について語った。星野氏は、08年のリーマン・ショック以降、株式や債券など各資産の相関が上昇しており、分散効果が低下していると指摘。特に相場下落時は、各資産の相関が急上昇する傾向にあり、「分散効果を期待したい局面で機能しない」と警鐘を鳴らした。そこで、目まぐるしく変わる金融市場に応じた投資戦略が必要であると述べ、値上がり益を追求すると同時に値下がり損失を一定範囲内にコントロールする「ダイナミックヘッジ」戦略を紹介した。

 「ダイナミックヘッジ」とは、相場の下落局面ではファンド内の投資資産の比率を引き下げる(=現金の比率を引き上げる)ことで損失を一定範囲内に止め、相場の上昇局面では投資資産の比率を引き上げる(=現金の比率を引き下げる)ことでリターンの獲得を目指す戦略のことだ。同社は01年から年金向けに同戦略を提供しており、長期にわたり実績を残してきた。星野氏によると、01年4月から14年3月までの13年間において、TOPIXの年度リターンの最大下落率が−34.78%なのに対して同戦略の最大下落率はわずか−9.36%、累積リターンもTOPIXの15.7%に対して62.3%と優れたリターンが期待できると説明した。

 同社は、世界の株式や債券に分散投資しながら同戦略を用いる「クルーズコントロール」<2012102603>を12年10月26日に設定。当ファンドは、3カ月毎の改定日に基準価額の−2%の下値目安値を設定し、基準価額が同水準を下回らないように運用を行う。同社の情報サービスグループ・グループリーダー花村泰廣氏によると、当ファンドは金融市場の急変時に損失が抑えられるため、「設定来で基準価額が下値目安値を下回ったことがない」という。また、「負けにくい運用」を目指す当ファンドはNISA(少額投資非課税制度)の投資先としても魅力的だとした。なお、当ファンドはモーニングスターの「ファンド オブ ザ イヤー2014」で優秀ファンド賞を受賞している。
提供:モーニングスター社
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