大和投資信託が「ダイワ・インド株式オープン‐ガンジスの恵み‐」を16日に設定――中型株への投資も

 大和投資信託は2009年12月16日、「ダイワ・インド株式オープン−ガンジスの恵み−」(追加型/海外/株式)の設定、運用を開始する。当初募集期間は2009年11月24日から2009年12月15日まで。販売会社は大和証券。年2回決算(毎年4月、10月の12日)。

 同ファンドはインド株式市場に上場する株式のうち、大型株だけでなく、中型株などへも投資を行う。民間消費およびインフラ投資が拡大するインドにおいて、発展が期待される新しい産業(教育、医療、住宅、食料品など)に着目する。運用にあたっては、大和投資信託のシンガポール現地法人であるダイワアセットマネジメント(シンガポール)リミテッドへ運用権限の一部を再委託。インドの現地資産運用会社であるSBIファンズマネジメントリミテッドから助言を受ける。

 銘柄選定については、インドの上場株式の中から、時価総額、流動性などから投資候補銘柄をスクリーニングする。銘柄の選定にあたっては業界動向や個別企業の競争力、経営戦略などを基準に選別する。ダイワアセットマネジメント(シンガポール)リミテッドとSBIファンズマネジメントリミテッドが調査した銘柄の中からボトムアップを中心に銘柄を決定。業種、企業規模などの分散を図る。現段階では、ポートフォリオの規模別構成比率は、大型株(時価総額10億米ドル以上)の組み入れを60%程度、中型株(10億米ドル以下1億米ドル以上)の組み入れは40%程度を想定しているとのこと。

 一方、インドの経済を見ると、インドの実質GDP(国内総生産)成長率は2009年の第2四半期(7−9月)において前年同期比7.9%のプラスと、先進国がマイナス成長となる中、堅調な経済成長を維持している。IMF(国際通貨基金)では2014年にインドの実質GDP成長率は8.1%まで伸びると予想しており、経済成長は拡大する見通しだ。現状でも、インドは中間所得層と高所得者層の拡大に伴って、2000年第1四半期に約3.13兆ルピーであった民間消費が2009年第2四半期には7.39兆ルピーへ約2.36倍(名目ベース)拡大している。こうした力強い内需がインドの力強い経済成長を支えるとの見方だ。

 「ダイワ・インド株式オープン−ガンジスの恵み−」が今回投資先候補として考えている中型株は、こうしたインドの内需の恩恵をより大きく受ける可能性が高いとみられる。
 例えば、2009年12月2日現在の小型株の指数である「S&P India Small」指数と、中大型の「S&P India Large MId」指数の過去1年間のトータルリターンを比較すると、「S&P India Small」指数が「S&P India Large MId」指数を53.15%と大きく上回っている。同様に「MSCI India Value」指数と「MSCI India Growth」指数を比較すると、「MSCI India Value」指数が8.86%上回っている(現地通貨ベース、モーニングスター調べ)。先進国の株式市場と同様に新興国株式市場でも、こうした時価総額基準やスタイルによってトータルリターンに差が出ている。

 今後、新興国株式ファンドへ投資する際に、こうした点もチェックすべき項目の一つであると思われる。今まではインドや中国という国や地域へ注目したファンドが多かったが、今後は投資スタイルや時価総額、業種などに注目した新興国株式へ投資するファンドが増加する可能性がある。
提供:モーニングスター社
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