<投信情報>全体では7カ月連続の流入超、株高追い風に「国内株式型」快走−6月推計資金流出入
<「国内株式型」は3000億円超の純資金流入、2年1カ月ぶりの高水準>
モーニングスターの独自推計によると、国内追加型株式投信(ETF除く)は2015年6月に9834億円の純資金流入と、3カ月ぶりの高水準となり、7カ月連続の流入超となった。国内投信における純資金流出入額をモーニングスター大分類別で見ると、流入額上位は、第1位が「国内株式型」で3192億円、第2位は「バランス型」で1881億円、第3位は「国際株式型」で1353億円となった。「国内株式型」の純資金流入額が2013年5月以来2年1カ月ぶりの高水準となったほか、「バランス型」が2カ月連続で1000億円台の純資金流入となり5月の3位から順位を上げた点は、売れ筋が海外資産中心となっていた従来の状況からの変化として注目される。
<「国内株式型」に旺盛な資金流入、“ITバブル超え”が追い風>
個別ファンドの純資金流入額ランキングを見ると、第1位が「日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)」<2014040403>で955億円、第2位は「野村 日本企業価値向上オープン(米ドル投資型)」<2015051802>で612億円、第6位は「JPX日経400アクティブ・プレミアム(毎月)」<2015021205>で470億円と、トップ10に「国内株式型」が3ファンド入り、人気の高さをうかがわせた。これらはカバードコール戦略を用いるファンドや通貨選択型ファンドであり、純粋に日本株の値上がり益を追求するファンドではないものの、6月に日経平均株価が騰勢を強めて2000年4月のITバブル時の高値を一時上回り18年半ぶりの高値を付けたことは、強力な追い風になったとみられる。足元ではギリシャのデフォルト(債務不履行)をめぐり投資家心理が悪化。国内でも株価がいったん調整しており、こうした悪材料が出たなかでも「国内株式型」への資金流入が続くか注目される。
<バランス型ファンドへの資金流入続く、新設の「ラップ型ファンド」も好調>
バランス型ファンドへの資金流入も好調だ。100億円以上の純資金流入額となったファンドを見ると、「グローバル・アロケーションB(年4回・H無)」<2013102104>が333億円、「GアロケーションF毎月・H無(払出)」<2013020801>が229億円、「トレンド・アロケーション・オープン」<2012033004>が101億円と、すでに1年以上の運用実績があるファンドが資金を集めたほか、6月の新規設定ファンドである「サテライト投資戦略ファンド(株式型)」<2015061601>も194億円と、順調なスタートを切った。5月に新規設定された「スカイオーシャン・コアラップ(成長型)」<2015052602>も59億円の純資金流入と、2カ月連続の流入超となった。後述のようにラップ口座への資金流入が加速する中、ラップ口座のノウハウを投資信託として提供する「ラップ型ファンド」への注目度も一段と高まっている格好だ。
ラップ口座専用ファンドの純資金流入額は2770億円と、データが存在する1998年5月以降で過去最高を記録し、7カ月連続で2000億円台の純資金流入となった。個別ファンドでは、「外国債券SMTBセレクション(SMA専用)」<2015051204>が567億円、「(ダイワFW)日本債券セレクト」<2007110102>が261億円と、債券を中心した資金流入となっており、株高を背景に積極的にリスクを取る一般的な投信の傾向とは一線を画した安全志向が特徴だ。
提供:モーニングスター社
モーニングスターの独自推計によると、国内追加型株式投信(ETF除く)は2015年6月に9834億円の純資金流入と、3カ月ぶりの高水準となり、7カ月連続の流入超となった。国内投信における純資金流出入額をモーニングスター大分類別で見ると、流入額上位は、第1位が「国内株式型」で3192億円、第2位は「バランス型」で1881億円、第3位は「国際株式型」で1353億円となった。「国内株式型」の純資金流入額が2013年5月以来2年1カ月ぶりの高水準となったほか、「バランス型」が2カ月連続で1000億円台の純資金流入となり5月の3位から順位を上げた点は、売れ筋が海外資産中心となっていた従来の状況からの変化として注目される。
<「国内株式型」に旺盛な資金流入、“ITバブル超え”が追い風>
個別ファンドの純資金流入額ランキングを見ると、第1位が「日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)」<2014040403>で955億円、第2位は「野村 日本企業価値向上オープン(米ドル投資型)」<2015051802>で612億円、第6位は「JPX日経400アクティブ・プレミアム(毎月)」<2015021205>で470億円と、トップ10に「国内株式型」が3ファンド入り、人気の高さをうかがわせた。これらはカバードコール戦略を用いるファンドや通貨選択型ファンドであり、純粋に日本株の値上がり益を追求するファンドではないものの、6月に日経平均株価が騰勢を強めて2000年4月のITバブル時の高値を一時上回り18年半ぶりの高値を付けたことは、強力な追い風になったとみられる。足元ではギリシャのデフォルト(債務不履行)をめぐり投資家心理が悪化。国内でも株価がいったん調整しており、こうした悪材料が出たなかでも「国内株式型」への資金流入が続くか注目される。
<バランス型ファンドへの資金流入続く、新設の「ラップ型ファンド」も好調>
バランス型ファンドへの資金流入も好調だ。100億円以上の純資金流入額となったファンドを見ると、「グローバル・アロケーションB(年4回・H無)」<2013102104>が333億円、「GアロケーションF毎月・H無(払出)」<2013020801>が229億円、「トレンド・アロケーション・オープン」<2012033004>が101億円と、すでに1年以上の運用実績があるファンドが資金を集めたほか、6月の新規設定ファンドである「サテライト投資戦略ファンド(株式型)」<2015061601>も194億円と、順調なスタートを切った。5月に新規設定された「スカイオーシャン・コアラップ(成長型)」<2015052602>も59億円の純資金流入と、2カ月連続の流入超となった。後述のようにラップ口座への資金流入が加速する中、ラップ口座のノウハウを投資信託として提供する「ラップ型ファンド」への注目度も一段と高まっている格好だ。
ラップ口座専用ファンドの純資金流入額は2770億円と、データが存在する1998年5月以降で過去最高を記録し、7カ月連続で2000億円台の純資金流入となった。個別ファンドでは、「外国債券SMTBセレクション(SMA専用)」<2015051204>が567億円、「(ダイワFW)日本債券セレクト」<2007110102>が261億円と、債券を中心した資金流入となっており、株高を背景に積極的にリスクを取る一般的な投信の傾向とは一線を画した安全志向が特徴だ。
提供:モーニングスター社