GCI初の個人向けファンドは米名門大学財団の運用手法に類似、残高増で投資家のコスト負担も減少

 GCIアセット・マネジメントは、「GCIエンダウメントファンド」(以下、同ファンド)の成長型と安定型の2コースを9月25日に新規に設定すると発表した。「エンダウメント」とは大学財団のことで、ハーバード大学などの米国名門大学が寄付金等の返済する義務のない純粋な自己資金の運用において、長期間にわたり優れた運用成績を収めてきたことで注目されている。

 エンダウメント投資戦略の特徴としては、(1)長期投資(2)徹底した分散投資(3)オルタナティブ投資の積極活用(4)外部運用会社の活用が挙げられ、同ファンドでは同様の運用手法・スタイルで運用を行う。基本資産配分は、両コースともにオルタナティブ戦略への投資比率を3割としており、残りの7割を国内外の株式、債券、REIT(不動産投資信託)にコースごとに異なる比率で分散投資を行う。ちなみに、今回組み入れたオルタナティブ戦略は14年からすでに機関投資家向けに同様の手法で運用を開始しており、良好なパフォーマンスを達成している。

 同ファンドのもう一つの特徴として、低コストの商品設計が挙げられる。オルタナティブ戦略以外の部分は、国内外の低コストのETFで構成されているため、同ファンドの信託報酬等(監査費用等含む、税込み)は1.16%と、15年7月末時点のモーニングスターカテゴリー「安定」平均を0.26%、「安定成長」平均を0.32%いずれも下回る。また、多くのファンドの信託報酬は、残高が増加すると委託会社の取り分が減る一方で、販売会社の取り分が増加することで実質的な投資家負担に変わりはないが、同ファンドでは、残高が500億円超、1000億円超の部分では委託会社、販売会社、受託会社の取り分がいずれも段階的に引き下げられるように設定されている。

 GCIアセット・マネジメントは、00年に設立されたオルタナティブ投資専門の国内の独立系運用会社。07年からは、東京大学大学院経済研究科との協力、共同研究を開始。現在は機関投資家向けに1000億円以上の契約資産残高を有するが、一般投資家向けファンドの提供としては今回が初めてとなる。なお、オルテナティブ運用というと、外資系をイメージするかもしれないが、同社の社員は全員日本人である。
提供:モーニングスター社
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