根強い人気の国際REIT、株安続くなか“逆行高”―9月投信推計資金流出入
<全体は7028億円の純資金流入、10カ月連続流入超>
モーニングスターの独自推計によると、国内追加型株式投信(ETF除く)は2015年9月に7028億円の純資金流入と、10カ月連続の流入超となった。国内投信における純資金流出入額をモーニングスター大分類別で見ると、流入額上位は、第1位が「国内株式型」で4049億円、第2位は「国際REIT型」で1299億円、第3位は「バランス型」で791億円だった。「国内株式型」の純資金流入額は3カ月連続で4000億円台の高水準を記録し、大分類別で4カ月連続1位となった。
<個別ではトップ5のうち「国際REIT型」が3本ランクイン>
大分類別の純資金流入額では第2位にとどまった「国際REIT型」だが、人気の根強さという点では目を引く。10の大分類のうち過去半年で常に第3位以上を維持しているのは「国際REIT型」だけだ。9月の個別ファンドの純資金流入額ランキングを見ても、第1位が「フィデリティ・USリートB(H無)」<2003120902>で323億円、第3位は「ラサール・グローバルREIT(毎月分配型)」<2004032603>で293億円、第4位は「新光 US−REITオープン」<2004093002>で267億円と、上位5ファンドのうち3ファンドが「国際REIT型」だった。
9月に先進国株式の代表的指数「MSCIワールド(配当込み)」が3.64%下落するなか、先進国REITの代表的指数「S&P先進国REIT(配当込み)」は2.22%上昇と、世界的な株安が継続するなかで“逆行高”を演じた。日銀の追加金融緩和期待や米国の利上げ見送りで9月に日米の長期金利はいずれも低下しており、REITの資金調達コスト上昇に対する過度な懸念が後退したことが背景にあるとみられる。
グローバルREITの人気は米投信市場も同様で、8月は米モーニングスターカテゴリー「グローバルREIT」への推計純資金流入額(ETF含む、MMF、ファンド・オブ・ファンズによる重複除く)が10.7億ドル(約1293億円)と、2013年3月以来2年5カ月ぶりの10億ドル台となった。REITのパフォーマンスが持ち直すなか、9月以降も資金流入が継続するか注目される。
<TOPIX大幅下落でも国内株式の人気続く、ハイ・イールドと新興国は苦戦>
なお、個別ファンドの純資金流入額ランキングでトップ10に入ったファンドを見ると、「国際REIT型」以外では「国内株式型」が5本と最も多かった。第5位の「JPX日経400アクティブ・プレミアム(毎月)」<2015021205>、第7位の「日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)」<2014040403>、第10位の「日経225ノーロードオープン」<1998082101>は2カ月連続でトップ10入り。9月はTOPIX(東証株価指数)が7.51%安と大幅に下落したものの国内株式への投資意欲は衰えていないどころか、日経平均株価連動型が資金を集めたところを見ると逆張り狙いの投資家も多いと考えられる。
一方、モーニングスターカテゴリー別に見ると、純資金流出額上位は第1位が「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジなし)」で522億円、第2位が「国際債券・エマージング・複数国(為替ヘッジなし)」で340億円、第3位が国際債券・オセアニア(為替ヘッジなし)」で174億円となっており、ハイ・イールド債券と新興国資産からの資金流出が止まらない状況だ。
提供:モーニングスター社
モーニングスターの独自推計によると、国内追加型株式投信(ETF除く)は2015年9月に7028億円の純資金流入と、10カ月連続の流入超となった。国内投信における純資金流出入額をモーニングスター大分類別で見ると、流入額上位は、第1位が「国内株式型」で4049億円、第2位は「国際REIT型」で1299億円、第3位は「バランス型」で791億円だった。「国内株式型」の純資金流入額は3カ月連続で4000億円台の高水準を記録し、大分類別で4カ月連続1位となった。
<個別ではトップ5のうち「国際REIT型」が3本ランクイン>
大分類別の純資金流入額では第2位にとどまった「国際REIT型」だが、人気の根強さという点では目を引く。10の大分類のうち過去半年で常に第3位以上を維持しているのは「国際REIT型」だけだ。9月の個別ファンドの純資金流入額ランキングを見ても、第1位が「フィデリティ・USリートB(H無)」<2003120902>で323億円、第3位は「ラサール・グローバルREIT(毎月分配型)」<2004032603>で293億円、第4位は「新光 US−REITオープン」<2004093002>で267億円と、上位5ファンドのうち3ファンドが「国際REIT型」だった。
9月に先進国株式の代表的指数「MSCIワールド(配当込み)」が3.64%下落するなか、先進国REITの代表的指数「S&P先進国REIT(配当込み)」は2.22%上昇と、世界的な株安が継続するなかで“逆行高”を演じた。日銀の追加金融緩和期待や米国の利上げ見送りで9月に日米の長期金利はいずれも低下しており、REITの資金調達コスト上昇に対する過度な懸念が後退したことが背景にあるとみられる。
グローバルREITの人気は米投信市場も同様で、8月は米モーニングスターカテゴリー「グローバルREIT」への推計純資金流入額(ETF含む、MMF、ファンド・オブ・ファンズによる重複除く)が10.7億ドル(約1293億円)と、2013年3月以来2年5カ月ぶりの10億ドル台となった。REITのパフォーマンスが持ち直すなか、9月以降も資金流入が継続するか注目される。
<TOPIX大幅下落でも国内株式の人気続く、ハイ・イールドと新興国は苦戦>
なお、個別ファンドの純資金流入額ランキングでトップ10に入ったファンドを見ると、「国際REIT型」以外では「国内株式型」が5本と最も多かった。第5位の「JPX日経400アクティブ・プレミアム(毎月)」<2015021205>、第7位の「日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)」<2014040403>、第10位の「日経225ノーロードオープン」<1998082101>は2カ月連続でトップ10入り。9月はTOPIX(東証株価指数)が7.51%安と大幅に下落したものの国内株式への投資意欲は衰えていないどころか、日経平均株価連動型が資金を集めたところを見ると逆張り狙いの投資家も多いと考えられる。
一方、モーニングスターカテゴリー別に見ると、純資金流出額上位は第1位が「国際債券・ハイイールド債(為替ヘッジなし)」で522億円、第2位が「国際債券・エマージング・複数国(為替ヘッジなし)」で340億円、第3位が国際債券・オセアニア(為替ヘッジなし)」で174億円となっており、ハイ・イールド債券と新興国資産からの資金流出が止まらない状況だ。
提供:モーニングスター社