<★★★★>「ドイチェ・グローバルREIT投信」、利回りニーズに応えて世界的に市場が拡大(下)

 「ドイチェ・グローバルREIT投信(米ドル)(毎月分配型)」<2009121804>(★★★★、評価基準日=2月29日)を設定・運用するドイチェ・アセット・マネジメント 運用部ポートフォリオマネジャーの柳原武士氏に、ファンドの特徴と運用について聞いた。

 (上)からつづく

 ――世界の市場が大きく揺れ、価格変動率が高まっています。その中にあって、安定した成績を残しているグローバルREITという資産クラスは、下げに強い資産といえるのでしょうか?

 われわれが強みとする運用体制もパフォーマンスの安定に寄与しています。アナリストは地域に密着して調査していることを紹介しましたが、その調査は、徹底して個別案件に集中しています。個別銘柄の調査において、より優れた銘柄を選定して超過収益を獲得するということが運用の基本になっているからです。

 そして、全体のポートフォリオを決定するポートフォリオマネジャーは、バケットと呼ぶ独自の地域・セクター配分も行っています。REITには米・欧・アジアといった地域による違いの他に、セクター(住宅、オフィス、小売施設、医療施設など)による違い、価格の動きによる違いもあります。マクロやファンダメンタルズ分析に基づき、ポートフォリオマネジャーはバケット毎の配分を決定しています。

 ボトムアップによる銘柄選別と、トップダウンによるバケット配分を融合して、より高いリスク調整後リターンを目指しています。

 ――今後の見通しは?

 米国は、一時より景気回復のペースが減速しています。経済成長率が低く、低金利状態が継続しており、相対的にREITが買われやすい環境です。米国ではオフィスビルなどの供給が抑えられてきたため、景気の回復に伴ってREITの価格が上昇しやすい傾向にあります。にもかかわらず、2月末時点でNAV(純資産総額)に対してREIT価格は割安の状況にあります。この割安感がバリュエーション面での下支えになると思います。

 一方、欧州ではREITの歴史が短いため、制度を変更してREIT市場を拡大しようとする動きが続いています。ちょうど、1990年代の米国REIT市場が制度変更をきっかけに、市場が拡大して価格も上昇していったことを追いかけているような動きに見えます。REITの新規上場や増資などにより、一時的には価格が抑えられる可能性もありますが、長い目で見るとREITにとってはプラスの動きだとみています。

 現在、世界的な低金利で、年金基金や機関投資家で利回りを求める資金がREITや不動産に注目しています。報道によると、日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)もREITや不動産での運用に資金の一部を移すことを計画しています。

 このような動きは世界的な規模で起こっており、世界各地でREIT市場の育成が続けられています。グローバルREIT市場は、中・長期的に成長が見込まれる魅力的な市場だと思います。
提供:モーニングスター社
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