<★★★★★>「マイ・ロード」、安定収益のターゲットリスクを追求するシンプルなバランスファンド(上)
野村アセットマネジメントが運用する「マイ・ロード」<2011041101>(★★★★★、評価基準日=3月31日)は、16年3月末基準でモーニングスターレーティング最高格付けの5つ★になった。特に、3年(年率)シャープレシオが1.34とカテゴリー(安定)平均(0.63)を大きく上回り、運用の効率の高さが目立つ。また、過去3年(年率)のトータルリターンが4.87%とカテゴリー平均(2.99%)を上回る。リスクを抑えながら、安定したリターンを積み重ねることができているファンドの特徴について、野村アセットマネジメント アドバイザリー運用部ポートフォリオ・マネージャーの野中端氏に聞いた。
――「マイ・ロード」は、2011年4月の設定から5年が経過しました。この間、安定した運用を継続し、安定型のバランス運用ファンドの中では頭抜けた運用成績になっています。ファンドの特徴は?
ファンドは、安定的な収益の確保と信託財産の着実な成長を図るべく、「ターゲットリスク」を設定し、それを追求する運用を行っています。何かベンチマークを設定し、それを上回る成績をめざすというものではありません。現在は、安定した収益の確保をめざすためのリスク水準を年3−4%程度に設定し、このリスク水準を実現するポートフォリオを構築しています。
5つの投資対象資産のインデックスファンドに投資して運用します。国内外の株式と債券、そして、世界リートです。各資産への資産配分比率は、計量モデルに基づいた分析結果を利用しています。このモデルは、ファンドの投資助言会社である野村証券が開発し、助言に活用しています。
また、資産配分比率は定期的に見直しを行っています。1つには、長期的な観点、リスクの観点から最適化した、「基本となる資産配分」の策定を四半期に1回実施しています。2つ目に、組み入れ資産の中・短期的な価格変動を評価し、「基本となる資産配分」に反映させる見直しを月次で行っています。この月次のリバランスでは、「基本となる資産配分」をベースにしながら、相対的に大きく上昇した資産を減らし、大きく下落した資産を買い増す対応を行っています。この月次リバランスの効果が、結果的に収益の上積みにつながったと考えています。
――安定運用を行うためのリスク管理のポイントは?
ファンドは、ターゲットリスクを定めて、そのめざすリスクを実現するため、定量分析モデルを使っています。5つの資産のインデックスファンドへの資産配分比率をモデルによって算出し、その比率で保有するという運用です。ヘッジファンドがやるような、先物を使ったり、レバレッジをかけたりせず、バイ&ホールドで運用しています。各資産の持っている期待リターンを、そのまま運用に取り入れることが目的です。
5つのインデックスファンドの配分比率は、各資産の期待リターンや推定リスク、各資産間の相関係数等をもとに、安定した収益の確保という目標が達成できるようモデルによって最適化を行い決定しています。定期的な資産配分率の変更やリバランスの際にはこの最適化された配分比率となるようポートフォリオを構築しています。配分比率の決定やリバランスの実行時などにポートフォリオ・マネージャーの相場観を入れないで運用してきたことが、一貫性のある運用につながり、良いパフォーマンスとして実を結んでいます。
(下)へつづく
提供:モーニングスター社
――「マイ・ロード」は、2011年4月の設定から5年が経過しました。この間、安定した運用を継続し、安定型のバランス運用ファンドの中では頭抜けた運用成績になっています。ファンドの特徴は?
ファンドは、安定的な収益の確保と信託財産の着実な成長を図るべく、「ターゲットリスク」を設定し、それを追求する運用を行っています。何かベンチマークを設定し、それを上回る成績をめざすというものではありません。現在は、安定した収益の確保をめざすためのリスク水準を年3−4%程度に設定し、このリスク水準を実現するポートフォリオを構築しています。
5つの投資対象資産のインデックスファンドに投資して運用します。国内外の株式と債券、そして、世界リートです。各資産への資産配分比率は、計量モデルに基づいた分析結果を利用しています。このモデルは、ファンドの投資助言会社である野村証券が開発し、助言に活用しています。
また、資産配分比率は定期的に見直しを行っています。1つには、長期的な観点、リスクの観点から最適化した、「基本となる資産配分」の策定を四半期に1回実施しています。2つ目に、組み入れ資産の中・短期的な価格変動を評価し、「基本となる資産配分」に反映させる見直しを月次で行っています。この月次のリバランスでは、「基本となる資産配分」をベースにしながら、相対的に大きく上昇した資産を減らし、大きく下落した資産を買い増す対応を行っています。この月次リバランスの効果が、結果的に収益の上積みにつながったと考えています。
――安定運用を行うためのリスク管理のポイントは?
ファンドは、ターゲットリスクを定めて、そのめざすリスクを実現するため、定量分析モデルを使っています。5つの資産のインデックスファンドへの資産配分比率をモデルによって算出し、その比率で保有するという運用です。ヘッジファンドがやるような、先物を使ったり、レバレッジをかけたりせず、バイ&ホールドで運用しています。各資産の持っている期待リターンを、そのまま運用に取り入れることが目的です。
5つのインデックスファンドの配分比率は、各資産の期待リターンや推定リスク、各資産間の相関係数等をもとに、安定した収益の確保という目標が達成できるようモデルによって最適化を行い決定しています。定期的な資産配分率の変更やリバランスの際にはこの最適化された配分比率となるようポートフォリオを構築しています。配分比率の決定やリバランスの実行時などにポートフォリオ・マネージャーの相場観を入れないで運用してきたことが、一貫性のある運用につながり、良いパフォーマンスとして実を結んでいます。
(下)へつづく
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